ALISISTAのみなさん、こんにちは!
前回公開させていただいた記事では、ALISをよくするためのフィードバックをALIS上とTwitterなどで書くのではなく、Discordに来てくださいという風にお願いしました。これによって、Discordでの議論が盛り上がってきました。ありがとうございます!!
今回は、Discord上で重要な議論の1つとして上がったALISの通報機能と通報による我々の対応についてお伝えしようと思います。
本記事では我々の目指している非中央集権的プラットフォームの成長ステップについて少し説明してから、ALISの通報機能と対応方針について説明します。
なお、この我々の考え方に賛成できなければ継続的にDiscordで話し合いましょう。あくまでも我々が現時点でベストな方法だと思ってはいますが、それが絶対に正しいと思っていません。
現在普及しているWebメディアの多くは、どのように利益を最大化できるという判断軸から方針を決めます。そこでの新規機能開発は、最終的にお金になるかどうかをまずみて、やります(利益を追求することが重要なので、これは当たり前です)。
一方でWeb3.0時代の非中央集権的なプラットフォームの発展は、トークン価値向上によってもたらされます。そこでは、新規機能開発は目的達成に近づくかどうかが判断基準です。そしてALISでは、この目的を、「誰もが信頼できる良質な情報を簡単に見つけられ、信頼できる人と繋がることができる」サービスと位置づけています。
そして、対象の記事が信頼できるか、良質なのかを決めるのは、ALISチームではなくて、ユーザー全員の意思や行動であるべきだとALISチーム全員が強く思っています。将来的には、今ALISチームが持っている意思決定のプロセス全てをコミュニティに移譲していきたいと考えていますが、現時点では規制や工数の観点がそれを許しません。そのため、ある程度一般ユーザーの納得度を得られる評価の仕組みを提供し、そのプラットフォームの継続成長プロセスをトークン価値によって創出することはALISチームに、その評価の仕組みを使いalis.toのコンテンツを評価するのはALISISTAに権限と責任が分散されているのが現状だと考えています。あくまで現時点ではありますが。
なぜ私たちがこのような考え方をしているかどうかの背景はこちら
信頼・良質な記事の評価とは反対に、悪意のある記事の評価もまた、ALISユーザーにしかできないと思っています。そして、このための評価機能は通報機能です。
何を言いたいかというと、今回問題とされた「誹謗中傷」は、それを受けたと言う一人の意見を元に判断できないと思っています。よって、通報数が十分集まっていない限り、対応しません。理由は以下の通りです。
「この記事は私に被害を与えている」と言うのは、自分の記事を「良質であり、信頼できる」と言うのと同じくらいの信憑性です。もちろん、「自分の記事が良質!」、「この記事が私を悪く言っているから消して!」と言う人が嘘をついているとは言っていません。しかし、本当に記事が良質なのであれば、評価ロジックであなたの発言が証明されます。それと同様に、本当に誹謗中傷なのであれば、それはあなただけ思っているはずがありませんし、評価ロジックによってそれが証明され、解決されます。そうでなければ、評価ロジックが回っていないという意味で、ALISチームがそれを直す責任があります。
言い換えれば、「めっちゃいい記事なのに全然いいね付いていない」と我々が思う記事に我々がALISを勝手に配らないのと同じく、誹謗中傷だから通報されるべきと思う記事に通報がされなければ我々はそれを削除しません。
なお、ALISの評価ロジックが完成していると一切思っておりませんし、その評価ロジック改善のため議論は大歓迎です。言いたいことは、「今までに無い新しい価値を作っていこうとしているのに、既存の仕組みに逃げてしまうことはALISの価値を損なう行為」だということです。
我々は通報機能が今後より適切に使われるようにこの記事を書いていますし、これにより評価ロジックが改善され、少しずつ目的の達成に近づきます。
今回の議論で最も認識齟齬を感じているのが利用規約の解釈です。これは現行の法律制度上はプロバイダ責任制限法に定められる免責を受けられなくなるリスクもありますが、そこはこれまでにない新しいメディアを作るという意味を込めて、意思を貫く所存です。
我々の中で「利用規約に違反している場合」と言うのは、「ユーザーによる通報が十分ある場合」という意味です。そして、法律によって削除しないといけない記事(明らかなる犯罪行為の対象)ではなくて、通報件数が十分じゃなければ(規約に違反していない)削除しないということを言っています。
念のため7条2項(3)と(4)の違いを説明します。
(3):規約に反しているのであれば(通報件数によって判断)、まず記事投稿者と連絡を取ったり、編集などを依頼したりします。反応がなければ下書きに戻します。
(4):規約に反しており、かつ被害を受けた本人から通報があった場合、連絡なしに即座に下書きに戻します。連絡はそのあとになります。
どちらも規約違反を前提としており、通報をしたから即下書きに戻すということにはなりません。この条項に該当するためには規約違反に当たるかどうかが必要になります。
著作権については、権利者からの通報が必要と置いてます。権利者と投稿者との間で利用許諾を取っている可能性があるからです。もし、一人の通報により落としてよいということになると、きちんと利用許諾を取っているにもかかわらず第三者の思い込みで削除されるとなってしまい権利者にとっても投稿者にとっても不幸な結果になりかねません。これについては、同様の対応をしている他のメディアも多く、一般的な対応です。もちろん、一般的に著作物がこのように運用されているために違法アップロードがあふれるような結果になるという指摘はあり得ると思いますし、私たちもこの対応で完全であるとは考えておりません。しかし、現行の著作権法の考え方を前提にするとこのような方法を取らざるを得ないととらえております。
もちろん、もし、権利者から著作権侵害の申告がされ、それが証明されるのであれば、その記事を下書きに戻す必要があります。しかし、権利者からの削除希望がなければ基本対応しません。
不正対策のため、トークン配布ロジックと同じように具体的な閾値の詳細は公表できません。しかし、いいね数・通報数と閲覧数・通報数という2つの軸をみています。どちらかが閾値を超えたら記事を下書きに戻します。ただし、現在の閾値は今後必要に応じて(ちゃんと回っていないとき)更新します。
上記でも軽く言いましたが、通報機能とその裏のロジックが正しく回っているのは、プラットフォームのために必要不可欠です。しかし、現在、通報機能は想定をかなり下回る頻度でしか使われていません。普通だと通報されるんだろうという記事は閲覧数のわりに通報数がとても少ないです。原因はいくつか考えられますが、大きいのは以下の2つだと考えています:
1. そもそも通報機能の存在をしらなかった
2. 通報機能の利用の必要性が多くの人に伝わってなかった
通報機能の存在と意義をちゃんと伝えた今、みなさんの通報機能の今後のご利用をお願いしたいです。これはALISにはあってはいかないコンテンツだと思うとき、無視ではなく、通報してください。ALISの目的達成は我々の開発だけじゃなくて、ALISISTAのみなさんの、ALISで投稿されるコンテンツの評価のしかたにもかかっています。
ちょっと重い内容の記事のオンパレードですが、ALISとALISISTAの「共創」のもう一つの意味、通報機能の重要性、Discordで議論された内容に関して我々のスタンスなどをこの記事で説明してきました。
なお、質問したいこと、議論したいことがあれば、Discordで待っています。
追伸:簡単な質問だとコメント欄でも大丈夫ですが、できれば全部を一つの場所にしたいため、お手数ですが議論などはDiscordでお願いします。
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