今から2年前の2017年9月1日、ALISのICO(トークンセール)がスタートしました。
ALIS開発運営さんは、ICOで一定の資金が集まらなければALISプロジェクトは中止して返金すると明言して、スマートコントラクトに返金の仕組みまで組み込んでいました。
幸いにも無事に最低調達額を上回る資金が集まったので、今日があります。
ということで、個人的にはこのICO開始の9月1日がALISの誕生日と思っています。
2周年おめでとうございます!
2年前を振り返ると、2年前にALISに抱いた期待と、今日の現状とを比べると、いろいろ思うところがあります。
2年前の期待や予想と、2年後の今の実態とはどう違うのでしょうか?
振り返ってみましょう!
まずは、ALIS公式であるホワイトペーパーにある2年後の見込みと、現状を比べてみましょう。
なんか嫌な予感がするので比べたくないのですが…。
ユーザー数:29,944人
ALISトークン時価総額 $43,441,259
ALISトークン価格 $0.07
ユーザー数:不明
ALISトークン時価総額 $3,008,000
ALISトークン価格 $0.04
うーん、やはり現状は悲観的見積もりをすら下回っています。
ユーザー数は不明ですが、登録者数としても30,000人はいなさそうです。7日間のアクティブユーザー数なら600人程度。
まあ、ホワイトペーパーでの見積もりと現況を比べてもしょうがないのですが。
そこで、個人的に2年前の期待からみた現在の達成度を、A~Eの5段階で評価してみました。
上から目線で達成度を評価するのは恐縮ですが、機関投資家などの株主が会社を評価するように、トークンホルダーが投資しているプロジェクトを評価してもいいと思うので、まあ許してくださいませ。
2年前は、投稿プラットフォームとしてのALISはまだありませんでした。
それもリリースされていないというレベルではなく、まだほとんど開発されていなかったようです。
これについては、プロダクトもまったくないのにICOするなんてスキャムだろ!という批判が渦巻いていました。
なので、ALISチームは慌てて簡単なデザインモックを出して火消しをされていたくらいです。
プロダクトについては、ALISチームは必ずリリースするだろうと感じていましたし、その後2018年4月にALISの投稿プラットフォームは予定通りリリースされ、2年経ってもしっかりとALISのサービスは続いています。
ただ、意外なことには、ALISはまだβ版であるということです。さすがに2年経ったら正式版に移行しているだろうとは思っていたので、この部分は遅れています。
ICO時に思っていたのは、2年も経てばALISの仕組みやALISトークンはALISサイトのみならず他の投稿サイトでも使われているだろうと予想していました。
でも、投稿サイトとしてのALISは、足らない機能はまだまだあるものの使いやすく、デザインもよく読みやすいと思います。
よって、達成度はBランクとしました。
ICOは、2017年9月の一ヶ月間続きました。
当然ながらALISトークンの暗号通貨取引所への上場はICOが終了したあとになる予定でしたが、なんとICO終了の数日前に取引所Coinexchange.ioがALISトークンを上場させました。
ということは、ICO終了までALISトークンにはICO価格と取引所価格の二重価格がついたことになります。
これについて、投資家は烈火のごとくALIS運営を非難。
どうやらALIS側に非はなく、取引所側がフライングで上場させたようです。ええかげんな取引所やな。
投資家は、とりあえずはそんな草コイン取引所に上場しちゃったけど、そのうちに複数の国内取引所や海外の大手取引所にも上場するでしょう? と思っていたはずです。
えっ、2年経ってもまだCoinexchange.ioくらいしか上場していないの?
えっ、他にも草コイン取引所に上場してたけど、そこはトークンが盗まれGOXした?(愕然)
あらためて考えると、この点に関してはひどいとしか言いようがありません。
まぁ、取引所上場についてはALISに非があるというよりは暗号資産規制の影響が大きいと思うので、しょうがない面があるのですが。
早く規制が明確になり、ALISが上場できることを願っています。
ということで、取引所に関しての達成度はCryptopiaのGOXも考慮し最低のEランクです。
これはもう、2年前では想像できない安さ(泣)。
ALISトークンのICO価格は11円~15円程度でした。
ICO当時は、2年経てば50円から100円くらいにはなっているだろうと思っていましたが、逆に1/3にまで下がっていて大ハズレ。
まあ、ALISトークンは細々と取引されているし、国内取引所上場期待もあるしで、1sat通貨でないだけマシでしょうか。
良い点を考えて、みずからを慰めるしかないですね。
トークン価格については期待を大幅に下回ってかなりの投資家を怒らせ失望させたけれど、1satにはなっていないので、期待を込めて達成度は最低より1ランク上のDとしました。
一方、ALISコミュニティについては最高評価です。
まさか、ALISコミュニティがこんなに盛り上がるとは2年前には思ってもみませんでした。
トークン欲しさに記事を書く人がいるのは想定内ですが、コミュニティ内での交流が楽しくて書く人がこれだけ居るなんて。
そして、ALISからスピンアウトしたプロジェクトがいくつもできていたり、オフ会を始めALISでの交流も盛んなんて驚きです。
なので、コミュニティには最高ランクのAをつけさせていただきました。
投げ銭やALIS Marketなど、ALIS運営さんやコミュニティによるALISの流動性を高める施策の甲斐があって、ALISトークンは頻繁に取引されていると思います。
ただ、ALISが計画するトークン経済圏が成立する必要条件と考える、以下の項目は未実装です。
・ALISトークンと法定通貨(特に日本円)との容易な交換(国内暗号資産取引所上場)
・トークンを購入し保持する大きな理由である、トークン保有ボーナス
このふたつがALISトークン経済圏のミッシングリンクになっていると考えています。
ICOから2年経てばさすがに実装されているだろうと思いきや、未実装なんです。
これが実装されていないALISはやはりまだβ版で、いまだにスタートラインの手前で準備運動をしている状況とすら思っています。
なので、達成度はCとしました。
それでは、総合評価。
上の各項目を見ていると、概してALIS開発運営さんはよくやっておられると思いますし、コミュニティはそれ以上にすごいと思います。
それでも達成度がCなのは、暗号資産への逆風や規制によってやりたいことができず遅れているという面が大きいかと。
あらためて、外部要因は大きいなぁと感じます。
それでも、遅れてはいるが続いているということは何より大切だと思うのです。
自分としては2年も経てばもっとALISが発展していたり、トークン価格が上がったりしていると予想していたので、それと比べると残念です。
それでも続いている、終了していないというのはとても貴重なこと。
それに、続いているというのはウェブサービスにありがちな終了はしていないけど放置しているという状況でなく、着々と機能が開発され、様々な試みがなされています。とても前向きです。
そして特筆すべきは、開発運営陣だけではなくコミュニティも活発なこと。
コミュニティが活発なのはとっても強いと思うのです。
ALISのICOが終わってしばらく経ってコインチェックのハッキング事件が起こってから、この1年半は暗号資産に逆風が吹き続けています。
でも、風向きが変わって順風になる時が必ず来ると思うんです。
それまで沈没することなく、順風になった時にしっかりと帆を張って大海原を進んでいけるように準備しないといけません。
ALISは着実に、その準備をしているように見えます。
いずれ帆を高く上げて快走するのか?
今日からさらに1年が経った、3年後が楽しみです。
沈没しないでね、ALIS号!!
ICO当時の様子などを書いていますので、よければ合わせて読んでくださいね。
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CosmosのALIS記事
Twitter: @cosmoscx