レバレッジ取引はFXだけではありませんが、身近な取引としてわかりやすいため本稿ではFXのレバレッジ取引のリスクについて考察していきます。
FXのレバレッジ規制はスタート時のほぼ無規制(400倍などが存在した)から2010年に上限50倍、2011年からは現在の25倍規制となっています。
ALisブログにおいては釈迦に説法かと思いますがレバレッジ25倍というと100万の預け入れで最大2,500万円分の外貨を持つことが可能となっています。
1ドル100円の場合25万ドルまで保有できますので1円の値動きで25万円含み損や益を抱えることになります(1%の変動が25倍なので25%の変動ということ)
為替というのは株式や仮想通貨と異なり1日で数十パーセント動くようなことはまずなく、月単位で10%程変動するだけでもニュースで大きく取り上げられる程そもそもボラティリティ(変動幅・率)が小さい投資商品なのです。
そのためFXがハイリスク・ハイリターンと言われるのはレバレッジ取引があるからであり、決して通貨の値動きが激しいからではないということを理解する必要があります。
この前提を元にレバレッジ取引のリスク値、本質について読み解いていきます。
■超ハイレバレッジについて
海外FXでは日本の規制を受けることがないため1000倍など超ハイレバレッジな取引をすることが可能となっています。これについてはほぼギャンブルと変わらないので娯楽感覚で遊興費の範囲で行うのであれば否定はしません(私もたまにやります)
「ほぼ」ギャンブルというのは多少ですが攻略法があるため勝率を上げることが可能となっていますので、ハイアンドローのような運否天賦とはやや異なるという意味です。
せっかくですのでどういった内容かいくつかリストアップしておきますw
・ボーナスを活用する
一例を挙げるとGEMFOREXが結構太っ腹でして、入金額の100%ボーナスを定期的に開催しています。例えば10万入れるとボーナスと合わせて20万円分のポジションを持つことができます。ちなみにボーナスは出金はできないのでご注意を(^o^
・一般的なチャート読みは多少なりとも通用する
さすがに1000倍までレバレッジを上げると無理ですが海外FXは追証が発生しないのと強制ロスカットが水準が日本業者よりも遥かに証拠金残高ギリギリまで発生しないためハイレバレッジとは言えトレンドにのるチャンスは十分にあります。
・利益確定の逆指値を入れて放置する
個人的にお勧めなのがこの手法です。例えば100円でドル円をハイレバレッジでエントリーしたところ102円になったとします。
この状態で101円になったら利益確定(1円分)の決済予約を入れることでほぼ確実に利益を確保することができます。
仮に103円、104円と利益が増えていった場合はこの決済水準も上げていくのが王道の勝ちパターンです。
他にもありますが、本編とズレるのでこのくらいにw
伝えたいことは海外FXでおなじみの超ハイレバ取引は娯楽の1種であり、そこにいかに高尚なストラテジーが存在してもハイレバレッジの時点で投機行為に変わりありません。日本においてレバレッジ規制が入った理由も投資ではなく投機になってしまうため健全化のため最高倍率が引き下げられた背景があります。
■レバレッジ50倍
個人的にこの時代のFXが最もリスク値が低かったのではと思っています。
レバレッジ50倍のリスク値が低いということを語るには損切りから説明が必要になります。損切りとは投資で最も大事なことの一つと言われており、それだけに難しく投資経験の浅い人程これができないとされています。
例えば100万円投資し、25万円含み損を抱えた場合、このままでは損失が拡大する可能性が高い判断で決済をし、75万円の資金を引き上げるような行為です。
この損切りについて、レバレッジが高い方が強制的に執行されるケースが増えるため結果として意図的ではないですが資産が守られるケースが増えると考えています。
う~ん…そうなの??
そう思われるかもしれませんが、数字を使うと分かりやすいです。
まず100万円で25倍のポジションを取る行為というのは50万で50倍のポジションを取る行為と同じというのはわかりますよね?
1%の変動をした場合、どちらも25万の含み損を抱えますが、後者の方は投資額の半分の損失になったため多くの国内業者では強制ロスカット(損切り)が執行され手元に25万円が残ります。前者と比較して投資していない50万のお金があるので75万円手元に残っています。
ですが、100万円で25倍のポジションを持っている方は余裕があるため強制ロスカットは行われません。そのため損切りするかしないかは本人の意思に委ねられます。
結果的に自分の意思では損切りできず100万円の半分50万を失うことになる可能性が出てきます。
これが25倍よりも50倍の方がリスクが低いという理由の一つです。
■レバレッジ25倍
上記でほぼ答えを書いてしまいましたが、レバレッジ25倍というのは為替の世界においては非常に微妙な数字だと思っています。
冒頭でも説明しましたが為替というのはそもそもボラティリーが低い商品です。毎日何%も動くようなものではありません。
数ヶ月掛けて元手を2~3倍にできるかどうかというリターンに対し、元手が半分以下に減るリスクがあります。
このリスクが厄介で、50倍や1000倍のようなハイレバレッジは遊興費の範囲内で行うことに対し、25倍の場合は1回のハリ(ギャンブルではないので表現が不適切かもですがw)が大きくなりやすく、失敗したときのダメージが非常にでかい特徴があります。
追証地獄にハマってしまったりするとさらに悲惨な状況に追い込まれることからも
25倍という規制はかえって素人投資家の首を締めるようなものになっているのではと感じています。
■1倍~3倍でロング取引かつ分散投資
面白みはないと思うかもしれませんが、最も堅実でかつFXの特徴(レバレッジ)を有効活用した取引はこの低レバレッジ取引かと思います。
レバレッジ1倍は外貨預金保有と同じですので面白みに欠けますがwそれでも高金利通貨を保有しておけばスワップポイントと呼ばれる金利差ポイントが毎日付与されます。
トルコリラのような事例があるので絶対安泰ということはないですがw数年レベルの長期保有であれば非常に勝率の高い運用方法です。
3倍まで行くと20%程の変動でロスカットが視野に入ってしまうので分散投資するなどしてレバレッジのコントロールをしつつ運用する技術は必要です。
考察は以上です(^o^
結論としてはハイレバは娯楽的な感じで楽しみつつ、国内25倍はガチで張るのは避ける。
そして一番は1倍~3倍の分散投資がFXという仕組みを最大限利用できる方法ということです。
8月は統計上(アノマリー)円高に触れやすいらしいのでポジってみるのはいかがでしょうかw
(投資は自己責任でw)