人間とは何を指す言葉なのか。肉体と精神が人間的ならば人間と呼ぶのか。外見が人間的ならば人間なのか。
近年話題になっている「デジセクシャル」の世界からAIと人間の境界線を探る。
人間の特徴のひとつは、言語を現在ある様な状態で使用し、自分の心の中で言語を用いて考え、以て互いの意思疎通を図ることにある。
人間は文字や言語を抽象的なシンボル(象徴)として扱ったり、論理思考(論理学)を行い、多様な事象に様々な解釈を行う。多くの研究者の主観では知能は地球上の全ての生物の中で最も高度であると考えられている。
Wikipedia「人間」より引用
特化型AIと汎用型AI
現代のAI技術は事前にプログラムされた内容をこなす、歯磨き粉のキャップを閉める工業用機械(チャーリーとチョコレート工場)やSiriなどがあげられる。これらを俗に特化型AIと呼ぶ。
しかし、これらは次第に汎用型AIに変化していくのである。プログラムされた内容から上書きされ学習していくのである。これは人間に近い知能、またはそれを超える存在になり得ることを指している。
シンギュラリティによる雇用崩壊
シンギュラリティとは人工知能が人間の知能を超える事
シンギュラリティが起これば日本は勿論、世界の雇用形態が崩壊する。労働形態には肉体労働、頭脳労働、事務労働が存在する。この中で一番はじめに雇用が崩壊するのは事務労働である。次に崩壊するのは頭脳労働であり、人間の知能を超えるならば当然AIに任せた方が利口である。そしていずれ肉体労働までAIに犯される。
人間の雇用形態にまでAIが侵食してくるとするならば、”汗水垂らして頑張る仕事姿がカッコいい”や、”頭が良くて素敵”などの感情がAIに奪われる。AIを扱う資本家にのみそう言った需要が奪われてしまう未来が来るかもしれない。
こういった未来が実現するならば、恋愛対象が生身の人間からデジタルのAI世界に変わる時が来てもなんら不思議ではないのである。
生身の人間よりもAIと。
近年、新しい性的アイデンティティとして認知されつつある「デジセクシャル」。人間よりも存在しない2次元のキャラクターやAI搭載のロボットを愛する新しく認知されつつある愛の形である。
多様化する性的アイデンティティ
LGBTQのように性的対象が必ず異性でなければならない時代は過ぎようとしている。こうした人たちは「セクシャルマイノリティ(性的少数派)」とされているが彼らはこの枠に収まることなく生活する未来がAIの発展によって確立されるのではないか。
恋愛対象の本質
恋愛対象は、性的アイデンティティが多様化しても人間味があるものを対象としている事には変わらないのかもしれない。好意を示す相手が同性でも2次元でもそれは全て人間味に溢れているのである。
あなたの恋人は本当の人間?
人間は肉体を保つのだろうか。肉体は有限であるが機械は”換え”が効くため、無限である。精神が肉体を離れてもその人の人格は保たれる。外見が機械でも中身は人間なのである。逆を言えば、肉体が生身で精神がAIの人間もあり得る。人間が生殖機能を放棄する時代が来るかもしれない。
あなたが好意を抱く人の中身がAIである可能性があるとしたら、好意を抱いている人が鋼鉄の肌だったら、、
このような未来が来た時、本物の人間を見分ける方法はあるのだろうか。
AIと人間の境界線はどこにあるのか。
何を持って人間と定義するのか。肉体なのか。精神なのか。
はたまた、境界線がなくなってしまうのか。
人間が生身である意義はなくなってしまうのか。
私は人間がAIになり変わる時代が来ると予測する。