最近私の住む茨城県のある町の近所の本屋でよく見かける本です。この話は日立製作所の創業の地である、茨城県日立市にある大煙突に関する実話を基にしています。どうやら映画化の話も近々実現するらしいです。
日立には銅を採掘していた日立鉱山があり、久原房之助氏が鉱山を買収して以来ますます採掘が盛んになっていきました。それに伴い精錬によって発生した煙害が周辺地域を襲います。これによって付近の住民は健康被害や農作物への悪影響に苦しみます。
入四間村の代表者である関根三郎は、鉱山との間の交渉と解決に向けた運動をしていきます。関根氏と日立鉱山の担当者は長い間公害問題の解決のために交渉と検討を長い間重ねていき、両者の間には信頼関係が成立していきます。最終的に鉱山側は当時世界最大級の大煙突を建設し、煙害を激減させることに成功します。
公害問題は足尾銅山の件が有名ですが、この話もほぼ同時期に起きています。個人的にはこちらの方が公害問題を解決に導いたので、もっと知られていてもいい気がします。私は日立製作所の入社教育でこの話を聞いたので、ちょっと感慨深いものがありした。ただ残念なのは、日立創業者の小平浪平氏がまったく登場しないことです。
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