わたしはピアノ
あなたに弾いてほしい
わたしの体に隠された
無数の鍵盤
まだ誰も触れたことのない琴線を
あなたの指に叩いてほしい
ぼくはフルート
きみに吹いてほしい
ぼくの心に埋もれた
無尽の音色
まだ誰も通ったことのない風の道を
きみの息が吹き抜ける
ピアノとフルート
一緒に奏でて
この世に流れだす
誰も聞いたことのない
今夜かぎりの
天上の音楽