どうもこんばんは。
新米心理カウンセラー・あぶです。
これまで長らく紹介してきた、「チューリッヒの公理」。
本日は、最後の「⑫計画」をご紹介します。
第12の公理:計画について
長期計画は将来を管理できるという危険な確信を引き起こす。
決して重きを置かないことが重要だ。
著者はこの公理の説明に、イソップ物語の「蟻(あり)とキリギリス」を用いています。
蟻は冬に備えて夏の間中働き、計画性のないキリギリスは歌を歌いながら夏を過ごす。最後には冬を迎え、キリギリスが蟻に食べ物を乞うことになる、というやつです。この話は、皆さんご存知だと思います。
この話ではキリギリスが辛い目を見ますが、実際の人生では、巣からいぶり出されるなど、ひどい目に遭うのは蟻の方だと、著者はいいます。
そしてそれは、1つの場所に根を下ろすこと(第6の公理)から来るものであり、一部は長期計画から来る。長期計画は、将来を管理できるという確信を引き起こすからだそうです。
長期計画を持つことは大事だと思う人は少なくないかと思います。将来の目標を掲げ、そこから逆算して行動すれば、夢に近づく、と。
ただ、立ち止まって考えて見ると、著者の意見にも一理あります。
例えば、来週の様子はおぼろげに見通すことができます。週末に出かける場所、来週公開される映画などは、よほどのことがない限り想像がつくかと思います。
ただ、1年先、10年先となるとどうでしょう。その予想には願望がかなり含まれてしまいます。実際のところ、全く見えないといっても過言ではありません。
だからこそ、著者は次のように言います。
長期計画を立てようとしてはいけない。その代わり、キリギリスのようにフットワークを軽くしておくべきだ。お金に関する限り、必要な唯一の長期計画は “金持ちになろうとする意志”だけである、と--。
<チューリッヒの公理>
名著『マネーの公理 スイスの銀行家に学ぶ儲けのルール』でスイス人投資家(著者)が紹介している、合理的にリスクをとるための「投機のルール」。
次の12の公理から成る。
①リスク/②強欲/③希望/④予測/⑤パターン/⑥機動力/⑦直観/⑧宗教とオカルト/⑨楽観と悲観/⑩コンセンサス/⑪執着/⑫計画
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①リスク:【017】儲けるコツは、スイス人から学べ!!
②強欲:【018】さっさと利食え!
③希望:【019】船が沈む前に、海へ飛び込め!
④予測:【021】未来は誰にもわからない
⑤パターン:【022】市場に「パターン」は存在しない!?
⑥機動力:【023】根を下ろすな! 動き続けろ!!
⑦直観:【025】直観は信頼できる?
⑧宗教とオカルト:【026】神頼みはやめてみよう
⑨楽観と悲観:【027】悲観的になることで、自信は深まる
⑩コンセンサス:【029】周囲の意見は無視してよし
⑪執着:【030】うまくいかなかったら、やめてしまおう!
【PROFILE】
あぶ(新米心理カウンセラー)
滋賀県生まれ。修士(公共政策)。2018年、心理カウンセラーの資格を取得。書籍を年間約200冊読み、ブクログでレビューを書いている。LINEスタンプも不定期に作成し、販売している。
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