早いものであと1週間と少しで2月も終わり。そして3月を迎えると、あちこちの中学校や高校で卒業証書の筒を片手にした学生をみかける季節がやってきます。
卒業式。
もうずいぶん前の出来事。でも街ゆく学生を見てふと思い返すのは恥ずかしいような、せつないような、懐かしいような、あの時の想い出。純粋に楽しかった学生時代。
恋して告白して玉砕して泣きじゃくった夜。
モスバーガーで友達と笑い転げた放課後。
中間テストと期末テスト前の猛勉強。
あの時は毎日の一瞬一瞬が一生懸命だったように思う。いつの間に私は大人になってしまったのだろう。
卒業したらもしかしたらもう着る機会がない制服。最近はブレザーの学校が多くなってきましたが、それでも中学校では一定割合でまだまだ学ランもみかけます。
学ランの語源は学生用蘭服、だそう。蘭とはオランダのことで、江戸時代、日本にとって西洋と言えばオランダでした。そしてその西洋人が着ていた服が蘭服で、それが日本にはいってきて今の詰襟学ランができたそうです。
意中の彼から学ランの第2ボタンをもらうー。
意中の彼女に学ランの第二ボタンを渡すー。
この風習は日本の戦争中に由来するそうです。学徒出陣で特攻に行く学生は、生きてかれれない運命を背負い、意中の女性にせめて自分の身かわりになるものを持っていて欲しい、という想いで渡したとか。
きっとその時、渡された女性にとってその第2ボタンはどれほど大切なものだったことか。
そして現代、意中の彼にもらった第2ボタンもその女性にとって思い出とともに一生の宝物になっていることでしょう。
思春期の学生時代は人生1度きり。早く制服を脱ぎ捨てたいあなたがいれば伝えたい。そんなに慌てるな、と。
制服を着られる今を存分に満喫してほしい。
暮れなずむ街の
光と影の中
去りゆくあなたへ贈る言葉
今の一瞬を大切に。