今回は医療における最もホットな話題をご紹介したいと思います。
今の医療において最も最先端の技術と言えば
はっきり言ってこれからの分野ですが、間違いなく10年後の未来を担うのはこれらの技術です。
これらが医療の未来にどのように影響するかを考察してみました。
まずAIについてですがこれはまさに僕の専門家の放射線科に直接的に変わってくる大問題です。
レントゲンやCT、MRIといった医療画像は画像認識のAIによって急速に画像診断が可能になっています。
画像診断は通常放射線科医が目で見て異常を見つけ出し、診断を下しますが、それをAIは自動で可能にします。
大量のサンプル画像を用いたディープラーニングによって、異常の検知、そして診断をかなりの高い精度で一瞬にして行うことができるようになるでしょう。
最新の知見では、脳動脈瘤のAIは感度特異度90%近い確率で診断することが可能とのことです。
まだまだ部分的にしか日常の診療では使われていませんが、今後10年以内には間違いなく画像診断の主流になるでしょう。
といっても過言ではないでしょう。
しかしながら、最終的にはやはり医者による判断が必要なので完全に放射線会の仕事が無くなる事はないと思います…
AIは医療を変える技術といって間違い無いでしょう。
次に遺伝子診断についてです
遺伝子診断は近年の遺伝子解析手法(次世代シーケンサー)の急速な進化によって価格破壊が起きています。
10年前には人間1人の遺伝子解析をするのに
と言うお金がかかっていましたが、現在では数万円単位で解析をすることが可能になっています。
これによりすべての病気に置いて遺伝子解析をすることが可能になり、今までとはレベルの違う医療情報を得ることができます。
ちなみにDeNAさんや大手の企業が参入している遺伝子診断は別物です。
あれはマイクロアレイという解析方法で、かなり簡易的なものです。商業的に使える体質診断などというものははっきり言ってかなり眉唾ものなので、お見知り置きください。
1つの癌をとってしても、おそらくその中にはいろいろな遺伝子の変異があり、それぞれ違う特徴持っているのだと思われます。
今現在の医療では顕微鏡的で見たときの組織の分類が主になっていますが、これからは顕微鏡的な分類に加えて遺伝子による分類をすることが可能になり飛躍的に医学が進歩することが予想されます。
今までは同じ病気と診断されていたものでも遺伝子の違いによって、特異的な治療を行うことが可能になり、とてつもない進歩をとげることが予想されます。
最後にそれに関連したブロックチェーン技術ですが、ブロックチェーンではセキュリティーが担保されたP2Pでの情報管理が可能になります。
今までは病院が主体となって管理してきた医療情報ですが、ブロックチェーン上で管理することで患者個人が非中央集権型のデータ保管をすることが可能になります。
AIや遺伝子診断などの最新の技術によって医療情報はおそらく今後10年で飛躍的に増加することが予想されます。
その際にブロックチェーン技術を用いることにより日常診療の効率化、患者負担の減少、医療費の減少といったことが可能になり、患者、医療機関、国全てがメリットを享受することができるようになると考えます。
前回の記事でも触れたので、ぜひご参照ください。
まとめ
これからの医療をつくる3つの技術を紹介しました。
これらは単独で形をなすものではなく、全てが相まって今後とてつもない変化をもたらす可能性があります。
この分野に精通している人はまだまだ多くはありません!