僕は今日の朝6時過ぎについに演奏配信をおこなった。
怖かったが個人的な大きな一歩を踏み出した。これを読んでる人にとっては何が特別なんだろう?と思うかもしれない。
チャレンジはそんな億劫になることじゃない。わかっている。
誰も気にしてないし、死ぬわけでもないし。むしろ普通のことだ。社会はチャレンジの連続でできている。それで僕はスマホやパソコン、エアコンやピアノなどを手にしている。
それくらい普通なこと。むしろ大事なこと。
例えるなら青信号を渡るようなもの。さぁ、渡ろう。みんな渡っている。青になればみんな渡る、大事なルール。チャレンジとはそんなもんだ。
チャレンジしていない状態とは、一人でなぜか横断歩道の前で止まっている。そんなイメージ。周りから見るとその方が変。
周りから見ると変なぼくは何によって変に見えるか。それはチャレンジした人にはそれが透けて見える。「思考再生逃げ」だ。
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YouTubeに一人で撮影したものをアップしようとしていた。もう何年前だろうか。なぁ僕。できなかった。
一人で出るのが恥ずかしかった。恥ずかしい理由は、まるでリアルから逃げているようで、落ち目や劣化版のようで、やると負けなような気がしていた。
でもYouTubeにアップしなければいけないことは頭でわかっていた。そこで二人で出ることにした。
それがジャズスタンダードチャンネルというYouTube企画だった。
ボーカルとピアノでジャズスタンダードを面白おかしく演奏付きで紹介する、企画としてはむしろ良かったが、本音は一人で出るのが怖かった。
これとは別に一人の企画も同時にやっても良かった。でもそれはやれなかった。怖いから。
そして次は一人で行こうと思った。でも出れなかった。二人から一人の間には大きなキャズムがある。僕はそう思った。
しかし二人よりは進みたかった僕は、1.5人だ!という勝手な決めつけで、友人宅にあるダルマと一緒に出ることにした。ここが思考再生逃げ。
このアイディアは結局、ピアノとダルマの旅に引き継がれる。(まぁ結果的に良かったのですけど…笑)
さて、二人から1.5人になった。よし俺は成長している、そう思ってた。
思考再生逃げの良くない点は成長していると錯覚して満足するところ。頭また使ってるし、行動もしている、それが満足をうみ錯覚する。
筋肉は気持ち良い行為で付かない。トレーニングジムではそんな快楽な表情をしてみなやっているだろうか。
そして、今度は顔なしでInstagramで演奏動画を投稿を始めた。僕にしかできないジャズ、アート表現の場を求めてた僕はInstagramで和風ジャズを1人で顔を見せない形で投稿を始めた。
一人で出てはいるが顔を出してないので1.2人にくらいの気持ち。
よし、進んでいる。そう思っていた。思考再生逃げ。
その後YouTubeに毎日ジャズ演奏をアップするようになってしばらく経ち、最近は一人で顔出しで演奏動画を投稿するようになった。
いつの間にかできるようになった。
苦手なものを克服した!そう思った。でも全然違った。
一人で出るということがなぜできたか。
それは、最初にそう思った時期から時間が流れ、顔出しで一人で出るのがレイトマジョリティにも浸透したため、以前の変な「出ると負け」「ライブの劣化版」「恥ずかしい」などの意味合いが変化して、むしろ世間的には大事、良いこと、当たり前に変わったからだ。
僕が苦手を克服したからではない。世間が変わったのだ。そして周りを気にする僕はその世間と同じペースで変わり、克服したかのように錯覚した。
それに気づいたとき、結局1.5人とか言ってたのはただの進んでいるように思わせる言い訳。「思考再生逃げ」だと気づいた。
思考停止という言葉に似せて「思考を使って逃げている」という意味合いでそう呼んでいる。
一人で出ることは、その時にその怖さを抱えて一人で出ることでしか克服できない。その怖い一歩を踏み出し、それにより、振り返ると「あれ?青信号渡ってるだけだ」とわかる。ここで克服される。
この体験がチャレンジ怖さの唯一の治療薬。しかもそれは青信号の通り道に置いてあるという他の人から見れば楽勝な道。
歩いてない人には遠い遠い道に見える。でも青信号なんだ。
それをここを1.5人にしたり、とあれこれ難しく考え、あたかも解決策を出して行動するのは「思考再生逃げ」だとようやく気づいた。
この考えて行動した「何かをやっている満足感」が自分は克服への道を進んでいると錯覚する。
ただの青信号だ。
そこに難しい考えはいらない。ただ渡るだけだ。みんな渡ってる。
「さぁ、進もう」
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しばらくYouTubeの回転数は公開が一桁だった。投稿は恥ずかしがった。それでも負けずに投稿を続けている。今は二桁になるようになってきた。
配信の視聴人数もまだ一桁だか二桁にのせるように改善を繰り返している。きっと二桁になると思う。気づいてから僕は進んできたからだ。小さな自身をつけ、それが何よりの誇りでもある。
そして今日また自身に言った。
「さぁ、進もう」
朝6時過ぎ生配信で演奏をがんばった。
怖かったが大丈夫だと僕は知っている、チャレンジは青信号だということを。
それはその時の怖さをかかえて青信号という普通な場所を渡ることなんだと。
もう大丈夫。
さぁ、これから何をしようか、ぼく。
日々のつぶやきは、
見てるだけでちょっと音楽教養、かねこのジャズチャンネル
ジャズピアニストかねこ