私は以前勤務していた会社で障害者であることを理由に差別的取り扱いを受けました。その経験から、未だに障害者差別が根深く社会に存在していることを実感し、これを是正する必要があると強く感じた為、「仕事における障害者への差別をなくす党」を設立することにしました。2019年内に政治団体としての届け出をするつもりです。
初期メンバーは、私と私の妻です。私の妻の母は視覚障害者で、妻にも遺伝している可能性も十分あります。広い意味での障害当事者ということで、快く協力をしてくれました。順次、メンバーを増やしていくつもりです。
「就業」「就労」「雇用」という表現を使わずに、「仕事」という表現にしたのは、労働者のみならず経営者や個人事業主に対する差別もなくすことを目指しているからです。働き方を問わず、仕事に関して起こりうる差別全般をなくすことを目的としています。
暗号資産業界において、(1)障害者に対する相談窓口、(2)障害に関する情報発信、(3)違法な差別を受けた人に対しての支援(救済機関や弁護士の紹介など)を主な活動として行います。
私は精神障害者(双極性障害)です。障害者手帳を所有しています。精神系の障害者は、少なくとも私の直接の知り合いで5人暗号資産業界に存在します。IT業界にはうつ(双極性障害)は多いと昔から言われてますが、発達障害も相当数いると考えられます。事実、河﨑純真さんのように、発達障害の方を積極的に支援しているブロックチェーン関係の企業も存在します。
精神障害の傾向と、特定の領域の才能は不可分であることがあります。「10時間連続してプログラミング可能」「ほぼ毎日朝から夜までイベントやカンファレンスに精力的に参加している」人が、「会社に9時に出社し、8時間働いて、家に帰る生活を続ける」ことができなかったりします。良くも悪くも、普通には生きられない人がいて、それはしばしば精神障害が起因しています。
しかし、これは「普通」の定義を狭く解釈してしまっているからだと私は考えます。上述の記事にもある通り、発達障害を始めとする精神障害者は「環境さえ整えば、特定の分野で高い能力を発揮する可能性もある」のです。より多くの働き方を受けいられる制度が社会において実現されれば、精神障害者が活躍できるフィールドも増えるでしょう。それは社会にとっても有益です。
事実、私も「暗号資産古物商協会」という団体で代表理事を行っていますが、障害による業務への支障は出ていません。この団体は、年齢・性別・国籍その他の属性を問わず、メンバーそれぞれが独自のやり方で仕事ができる組織になっているからです。この組織を成功させることにより、「障害者でも活躍できる場はある」という証明にしたいと私は考えています(なお、仕事における障害者への差別をなくす党と暗号資産古物商協会は一切の提携関係になく、本文は単にこの文章の書き手が暗号資産古物商協会に所属しているという事実を示すものでしかありません。本記事に関して暗号資産古物商協会に問い合わせることはお控えください)。
しかし、現状では障害者は多数の差別に晒されています。障害者であるというだけで雇用の場から排斥されたり、採用後障害を持っていることが発覚したことで「障害を隠した」と懲罰を与えるような企業は依然として存在します。いずれも「合理的配慮義務違反」ですが、この「合理的配慮」という概念自体を知らない人も多いでしょう。
暗号資産・ブロックチェーンは、貨幣制度を始めとした社会システムそのものをハックするという、世界で最も先進的と言える領域です。多種多様な才能が求められており、世界で最も人材の多様性に満ちていると言っても過言ではありません。そのような業界であれば、障害者の差別もいち早くできるのではないかと考えました。
私が精神障害者で、精神障害者が暗号資産業界には多いという認識があるので、仕事における障害者への差別をなくす党の当面の情報発信は精神障害者中心の情報発信になります。身体障害者を排除する意図はないので、いずれは精神・身体両方の障害を扱えるようになることを目指しています。
本件に関するご連絡先(相談もこちらにお願いします。秘密は厳守します)
小宮自由
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