昨日も記事を上げてから考えた。
出かけようかどうしようか。
しかし、台風である。
昨日の夜だから、台風が来るまでに時間はある。
風も少し強いようだが、雨はない。
北、東、西と行った。
今度は南である。
その前に、台風到来の準備をしなければならない。
看板を外して、鉢植えを店内に入れる。
物干しの洗濯物を釣るものを物干し竿より外して、下に置く。
これで準備万端。
しばらく出かけるかどうか考えた。
台風である。
しかし、台風と言えども、上陸しているわけでなし、1時間やそこらで急に身の危険に迫ることもないだろう。
よし出かけよう。
南へ歩き出した。
嵐の前の夜空は綺麗である。
空が高く、空気が澄んでいる、透明感がある。
三日月のような月である。
時間は午前の2時近くである。
ぷらぷら歩いた。
梛ノ宮神社に入った。
ここは気に入りの神社である。
娘の七五三もこちらにお願いした。
4箇所ほどパンパンと手を打つところがある。
ご利益は何かしらないが、気に入ったところで、手を打つのは気持ちが良い。
ガラガラは深夜であるので、やめにした。
神主さんを起こしては申し訳ない。
狛犬さんにも軽く会釈して鳥居を出る。
また、南へ歩き出す。
壬生寺の手前に和菓子屋さんがある。
この近くに祖母の家があった。
今、祖母はカタカナのホテルのような施設で暮らしている。
よく働く人で、遊びも知らない、コップに少しビール入れて飲むのが好きな祖母である。
今は90を超えた。
80を過ぎる頃まで、食堂でおにぎりを握っていた。
若い頃に夫を亡くし、染め工場を一人で切り盛りしてきた。
借金も多くあったようである。
親戚一同に責められたが、皆の前に立ち、「私が一人で返します!」と宣言し、実際に返済したようである。
随分と、姑さんにいじめられたと、話を聞いたことがある。
この祖母は、非常に背が小さいが、非常に手が大きい。
ゴツゴツしている。
大男のような手をしている。
子供の頃から、肩こりの私はよく祖母に肩を揉んでもらった。
僕が祖母の肩を揉むのではない、祖母が僕の肩を揉むのである。
祖母は肩が凝らないんだそうだ。
いくらでも揉んでくれた。
30分くらいしてもらったところで、こちらが気を使って「もういいよ。ありがとう。」と言うと、
「もういいのかい?」と言う。
猫を撫でる時もそうである。
ウチのベー君が子猫の時、祖母の手で遊んでいた、噛んだり、手でちょいちょいと、遊ぶ。
噛まれたって、大男の手はどうにもならない、こそばゆいらしい。
噛まれても、遊ばれても、ずっと撫でている、そのうちベー君が疲れてしまって、うとうとし始めた。
祖母もうとうとしながら、ベー君を撫でていた。
歩いていると、そんなことを思い出した。
和菓子屋がある。
コインパーキングがある。
なんだか石が大理石のように光っている。
妙なパーキングである。
鶴、だとか亀だとか書いてある。
ほかは、車が停まっていたので、なんと書いてあったか知らない。
龍だとか、虎だとか、書いてあるのだろうか。
そのすぐ先に壬生寺がある。
寺は閉まっている。
固く閉ざされていると行った感じである。
神社というのは、概ね24時間解放されている。
寺は門限がある。
なんとも不思議である。
24時間衆生を救うための修行に励むものではないのかといつも思う。
固く閉ざされた門、塀をに沿って歩いている、ふと娘が一人で寝ていることを思い出した。
最近はあまりないが、夜たまにうなされて起きる。
台風前夜でもあることだし、娘が夜うなされないとも限らない。
帰るか、そう思った。
壬生寺を一周して、家に帰った。
娘はスヤスヤとお休みのようである。
@ayumi884 もスヤスヤお休みであった。
よかったと思った。
本日の台風の模様。
13時ごろであったと思う。
仕舞い忘れていた簾が散乱した。
向かいの家の窓ガラスが一枚割れた。
電線から、なんだかわからないコードがぶら下がっている。
カラーコーンが飛ばされた。
自転車が倒れていた。
家が大いに揺れた。
家の中に風が吹いた。
瞬間的に数度、停電した。
被害と呼べるものはなかった。
何よりである。