いつも見えるのはその生々しい傷。
たとえあなたがどんな人か知らなくても、胸に確かにえぐられるように入ってくる。
そして、恐ろしくなる。
そして間も無く、それが目の前で起こるのではないかと思う。
若い頃は怯えるばかりであった。
今は、恐ろしさは当然あるものの、その言葉には力がある。
確かにある。
勝手な願望に見えるかもしれないが、生命力を感じるのである。
言葉が生きているのだ。
この詩に出会えたことは幸運だ。
この詩人に出会えたことは幸運だ。
この人と出会えたならば、幸福だ。
一ノ関晏由美 作 [狂人の最期] を読んで。