メルカリのスマホ決済「メルペイ」が後発でも十分に戦える4つの理由

2月13日、ついにスマホ決済「メルペイ」が開始されました。

現在はiOS先行でのサービス提供となり、いずれはAndroidにも開放されると思いますが現時点では未定となっています。

メルペイのニュースを見て今更かよと思った人も多いことでしょう。でも、メルペイは他サービスとは違う大きな可能性を秘めていると僕は思っています。

というわけで、今回は他のスマホ決済サービスからかなり遅れてのリリースでも、メルペイが十分に戦える理由をまとめました。

①いきなり全国で使える

今回、メルペイはPayPayやLINE Pay、楽天ペイのような「QRコード」ではなく、すでにNTTドコモが展開している非接触型の「iD」を採用したことで、サービス開始直後から全国90万カ所で利用可能となりました。

もし、独自のQRコード決済を採用していればゼロからのシステム開発や対象エリアの開拓が必要になり、このタイミングでのリリースには間に合わなかったでしょう。

そのため、開発コスト、対象エリアどちらの面から見ても他社サービス（今回はiD）を採用したというのは理に適ったやり方で、後発であるからこそできたことだと思います。

②かざすだけで決済できる

先にも少し触れましたが、NTTドコモの非接触型iDの採用により、決済時にQRコードの提示・読取り不要でiPhoneをかざすだけで支払えるという手軽さは大きなメリットです。多くの人がSuicaなどの電子マネーを使っているのは、手間なくかざすだけで支払えるからですよね。

一方のQRコードは導入側にとっては低コストなのでメリットがありますが、利用者側は毎回スマホで専用アプリを起動してQRコードを読み取るという手間が発生してしまうため、使うハードルを高くしてしまっています。一度使ってみたけど、結局使わなくなった理由のひとつがこれです。

やはり、ユーザーに「使いたい」と思わせるにはまず「使いやすい」ことが大前提であり、避けて通れない課題です。

メルペイは時間をかけたぶん、何が問題なのかをきちんと把握してひとつずつクリアにしている印象があります。

③経済圏がすでにできあがっている

1300億円を超える総流通額（取引額）がメルカリにあり、それをメルペイによってリアル店舗で使用できるようになったことで、ひとつの経済圏ができあがりました。

これまでは売上金をアプリ内で別の商品を買う際に使うか、手数料を支払って銀行口座に引き出すしかなかったところに、新たに選択肢が増えたことで多様性が増しました。メルカリで不用なものを売り、その売上金を使ってご飯を食べたりコンビニで買い物をしたりし、また不用になったものをメルカリで売る。そんなサイクルがメルペイによってもたらされます。

④決済時に混乱しない

今あるスマホ決済はどれもサービス名称が違うので（当然ですがｗ）、レジ対応が大変です。特にサービス開始当初は、店員がすべて把握できていないことがあり混乱が生じていました。これだけ乱立していれば無理もありません。

ところが、メルペイは何年も前からあるiDで支払えるため、レジではこれまでどおり「iDで」と言うだけで決済できます。つまり、店員も利用者もいっさい混乱することなくスムーズに決済できるわけです。

PayPay開始当初、使い方がわからずレジで長蛇の列ができていたのは記憶に新しいですねｗ

以上、メルペイが後発でも十分に戦える理由を紹介しました。

現在、他サービスで還元キャンペーン合戦が繰り広げられていますが、キャンペーンが終わったあともサービスを使い続ける人は正直少ないでしょう。消耗戦になるのは避けられません。

メルペイはキャンペーンを打っていませんが、使いやすさではすでに他を超えているので次の一手が気になるところです。

ちなみに、来週20日に「MERPAY CONFERENCE 2019」を開催し、メルペイのサービス概要や今後の戦略について語ってくれます。注目しましょう。