アップルが8月10日から開催している、アートを題材とする新しいToday at Appleセッション「[AR]Tウォーク」。
[AR]Tウォークは、New Museumと共同で選出された拡張現実で、世界の著名アーティストたちがARを活用して製作したアート作品に触れることができる体験型プログラムです。
今回、8月11日開催の予約がとれたので早速参加してきましたので、簡単にですが内容をお伝えしたいと思います。
まず、プログラムの所要時間は約2時間。そして約2.5kmほど新宿の街を歩き回りながら各所に設置されたアートを、iPhoneのカメラをかざして触れあいます。
ちなみに今回、一番不安だったのが炎天下で歩き回るということでした…
体力に自信のない人や高齢者はちょっと難しいかもしれませんが、プログラム自体が楽しい内容なので夢中になっていれば大丈夫かも? 今回はトータル1時間45分ほどですべてまわることができました。
プログラム参加に当たり、アップルが用意したiPhoneとヘッドフォンを使用します。僕は自分のAirPodsを使いましたが、ペアリングがうまくいかなかったので途中から用意してもらったヘッドフォンに替えましたw
ARが設定された各所で専用アプリを起動し、カメラを起動したまま画面を下から上に上げる(アンカーを設定する?)と、ARを認識して画面にアート作品が出てくる仕組みです。まず最初に、Apple新宿の向かいにある伊勢丹にカメラを向けると上の画像のように、今回の開催日時等が表示されます。
次の場所でも同じようにアンカーを設定すると、最初のアート作品となるピピロッティ・リストの「International Liquid Finger Prayer」が空に出現。
参加者たちを誘導するように、文字を描きながら“声(音)”と一緒に空を漂います。何を書いているのかわかりませんでしたが、英短文? を発音しながら描いているようでした。
おそらくこの間、他の一般の人から見ればカメラをずっと空に向けてニヤニヤしながら歩いている僕らの様子は滑稽に思えたはずですw もしかすると、このように何かデバイスを向けながらアートを楽しむというスタイルは、将来当たり前になっているのかもしれませんね。
はじめはちょっと恥ずかしかったけど、慣れるともう気にならなくなって純粋に楽しめるようになりました。
次の作品は、ジュールバーグ&バーグの「This Is It」。
特定の木にカメラを向け、少しずつ近づいていくと…
突然、木に穴が空いて小さな部屋が出現。そこには奇妙な世界観が描かれていて、部屋の壁や天井などがリアルに表現されているだけでなく、中に描かれているキャラクターが動きます。
めちゃくちゃ可愛くてずっと見ていたいです。大人も子どもも楽しいはず。
続いての作品は、カールステン・ヘラーの「Through」。
一定の条件を満たすと緑色のリングが出現し、その先を抜けると遠近感のない世界が。
普段見ている風景がまったく違う世界に変貌します。
一度リングを抜けると、360度すべてがこの風景に変わってしまいました。
ジョン・ギオーノのメッセージをテーマにした作品。
色鮮やかな地面に白を基調としたフォントで言葉を伝えます。
そして今度は空にカメラを向けると、新宿の街の風景に本人の朗読とともにメッセージが次々と浮かび上がります。
たんたんとメッセージを読み上げていく様子は、つい聞き入っちゃいますね。
次は、ツァオ・フェイの「Trade Eden」です。
いかにも子どもが好きそうなジオラマ風の作品で、よく見るとスイッチがあったり人が立っていたり、箱がベルトコンベア上を流れていたりと、無駄に細かく描かれていますw 画面をタッチすると箱を置いたり落としたりもできます。
次々と箱が大量に流れてくるので、思わず邪魔したくなりますねw
そして最後は、ニック・ケイブの作品。
最初に3つあるIsticから好きなものを1つ選び、性格とカラーを設定します。
最終地点でカメラをビル屋上に向けると、なにやら人型のオブジェクトが出現。
参加者それぞれが選んだIsticが人型オブジェクトに吸収されて……
おそらく、みんなのIsticを集めてひとつの作品ができあがったのでしょう。途中まで何をしているのかさっぱりでしたが、最後はちゃんと納得できましたw
というわけで、[AR]Tウォークはこれで終了です。初めての体験で最初は戸惑いましたが、実際にその場に行って自分の目で見るという点では、デジタルもリアルもアートの世界では共通なんだなと感じました。
[AR]Tウォークは、現時点で月末の予約がまだとれるみたいなのでぜひ体験してみてください。
なおアップルストア店内では、ニック·ケイヴのAR作品「Amass」をApple StoreアプリからARを起動して見られます。とても綺麗なのでこちらも忘れずにチェックしてみてくださいね。