Webライターのmayumi(https://linktr.ee/mayumi_writer)です。今回は主婦目線、親目線から、ブロックチェーン技術の教育への導入について取り上げたいと思います。
ブロックチェーン技術を教育現場に用いる試みが世界各地で行われています。
今回は、そのようなEdTech(EducationとTechnologyを組み合わせた造語)の中でも、学習履歴を個人の信用として蓄積できる「The Ledger」というプロジェクトについてピックアップします。
The Ledgerが目指す10年後の教育現場のあり方は、こちらのHP上の動画で説明されています。
この動画を見れば大体のことが理解できると思いますが、今回はそれを言葉で解説していきます。
そもそも、Ledgerとは、「元帳」という意味です。
The Ledgerでは、「Learning is earning=学ぶことは稼ぐこと」というビジョンを掲げています。
The Ledgerでは、ブロックチェーン技術を用いて、個人の学習履歴を元帳に蓄積していきます。
例えば、学校で1つのカリキュラムを修了すると、「EduBlock」というバッジを手に入れられます。
このEduBlockは、The Ledger上で仮想通貨のように用いられます。
学習でスキルを身に付けるたび、このEduBlockが蓄積されます。
そして、この履歴は、ブロックチェーン技術によって、誰もが簡単にアクセスし、閲覧できるようになります。
The Ledgerに蓄積されるのは、自分の学習履歴だけではありません。
例えば、あなたが元帳に記録されたスキルを使って、誰かに何かを教えた場合です。
その、いわば「あなたの生徒」が、そのスキルを使ってあるテストに合格すると、その履歴もあなたの元帳に蓄積されます。
The Ledgerでは、誰かから何かを学んだり、誰かに教えたりすることを、公共の教育機関を介する必要がありません。
中央機関を介さないことで、その分学習コストを抑えるられるでしょう。
また、学ぶ・教えるという行為自体が、EduBlockを獲得すること、そして、個人の信用の蓄積に繋がります。
このThe Ledgerの元帳は、学生の学習履歴だけを蓄積するわけではありません。
学校を卒業したあと、職場で何かスキルを身に付けた場合、その履歴も記録され、EduBlockが獲得できます。
経営者にとっては、「従業員にいかにスキルを身に付けさせるか」ということが課題となっているケースもあるでしょう。
The Ledgerが普及すれば、従業員においては「インセンティブの獲得」という面で、働きながら学ぶことの意義ができます。
そして、従業員のスキルが向上すれば、経営者にとってもプラスの要素が働くでしょう。
The Ledgerのしくみは、このような経営者と従業員のwin-winの関係を築くことにも繋がります。
The Ledgerでは、学習履歴だけでなく、職業、収入といったさまざまな要素が紐づけられます。
つまり、どのくらいのスキルを持つ人がどのような職業につき、どのくらいの収入を得ているのかを、だれもが知ることができるのです。
このような情報を得られれば、学習モチベーションを上げるきっかけとなります。
また、明確な目標がある場合、本当に必要なスキルだけを選んで学習でき、学習コストを下げることにも役立つでしょう。
「学びたいけれどお金がない」
「奨学金を借りて大学に行ったけれど返せない」
そのような悲しいニュースもあります。
しかし、このThe Ledgerでは、そのような学びたいけれど学べない学生を、投資家が支援する場にもなります。
投資家の支援を受けて学んだ学生が職業に就くと、収入の何%かを投資家に返していきます。
また、学ぶために学生ローンを組んだ場合、学生自身が学んだスキルを誰かに教えることで報酬を得て、ローン返済に充てられます。
このように、The Ledgerでは、学びたい全ての人が、学習するきっかけをつかめます。
そして、未来の人材育成の場として活性化するでしょう。
いかがでしょうか。
The Ledgerが目指す世界が実現すれば、本当に学びたい人が学びやすい社会になります。
そして、学習を継続することが個人の信用となり、生涯学び続けた人が評価される時代がやってくるといえるでしょう。
「信用社会」が叫ばれる世の中で、このようなプラットフォームが反映する未来は近いのではないでしょうか。