『せきたんやのくまさん』から続く絵本三部作をごぞんじでしょうか。
数を数えたり挨拶することは良いことだ…みたいな昔のイギリスチックな表現もありますが、とても良い絵本です。
今朝、長女と二人で洗濯物を畳みながら(長女の畳んだものは後で畳み直すのですが)「せんやくやのくまさん」とボソッと言ったら、「そんなん無いで」と娘に返されたので、「長女ちゃんが知らんだけであるで」と答えました。
そしたら当然話せ…と言われるので、即興でお話をしました。普段やっていることを順に話していくだけだし、『せきたんやのくまさん』シリーズは半ば覚えるくらい読み聞かせしたので、意外とスラスラといけました。
洗濯だけだと短かったらしく、「お父さんのくまさんの話をして」と言われたので、長編を語りました。朝食は冷めました。
おとうさんやのくまさんは、車を1つと、ケータイを1つ、お仕事のカバンを1つ、靴を3つ持っています。
くまさんは朝早く起きると、こどものくまさんたちを起こさないようにそっと布団から抜け出して、昨日乾いた洗濯物を畳みます。
畳んだ洗濯物は、おとうさん、おかあさん、おねえさん、いもうと、みんなのものにわけて机に並べていきます。
いもうとのくまさんが起きてくるとぐちゃぐちゃにしてしまうので、それまでに畳んだ洗濯物をぜんぶ棚にしまいます。
こどもたちが起きてくると、順番にトイレに連れていきます。おねえさんのくまさんが抱っこしてというと、おとうさんのくまさんはいつも腰が痛いといいます。
いもうとのくまさんは紙おむつなので、布おむつに履き替えます。最近は暑くなってきたので、布おむつを履かせても勝手に脱いでしまいます。
それから、こどものくまさんたちは遊んだり泣いたり喧嘩したりします。
朝ごはんまでのあいだ、おとうさんのくまさんは布団を乾かします。
掛け布団は広げて窓の近くに、シーツや毛布はベランダで埃を払います。敷布団はソファーにかけたり、天気のいい日はベランダに干します。
一番下のマットは、こどもたちが走り回ってドンドンしないように敷いたままにしておきます。ドンドンすると下の人が困るからです。
朝ごはんがテーブルに並ぶと、おとうさんのくまさんはこどもたちにスモッグを着せて、一緒にご飯を食べます。
おねえさんのくまさんは、いつもごはんだけ食べてお味噌汁を残します。おとうさんのくまさんは、お味噌汁を食べないとお食後がないよと言います。
いもうとのくまさんはいつもお味噌汁だけ食べてご飯を残します。食べ物をたくさんこぼすので、おとうさんのくまさんはふきんでテーブルや口をふきます。
こどものくまさんたちは、朝ごはんをぜんぶは食べずにイスをおりて遊びにいきます。
こどもたちは時々おとうさんのくまさんのところにきて「あ〜ん」と口を開けます。すると、おとうさんのくまさんはスプーンやお箸でこどもたちの口に食べ物を入れます。
朝ごはんをぜんぶ食べられたらお食後にミカンやバナナを食べます。
月曜日と木曜日はゴミの日なので、おとうさんのくまさんは8時になるまでに家じゅうのゴミを集めてゴミ捨てに行きます。
水曜日は「いちげん」の日なので、こどもたちのご飯を食べさせたらすぐにお仕事に出かけていきます。
洗濯機がピーピーと鳴ると、おとうさんのくまさんは洗濯機のなかの洗濯物をテーブルに運びます。
それからハンガーに掛けるものとピンチに掛けるものをわけます。ピンチは大きいのが2つと小さいのが2つあります。
いもうとのくまさんさんは朝2回くらい布おむつにおしっこをするので、それも洗って一緒に干します。うんちをしたときはウールのカバーをラノリン石鹸で洗います。
8時半になるとおねえさんのくまさんが幼稚園に出発するので、洗濯物が残っていても、出発の準備をはじめます。
おとうさんのくまさんは、こどもたちの服を着替えさせます。いもうとのくまさんの服はおかあさんのくまさんが選びます。おねえさんのくまさんは自分で服を選びます。
それからこどもたちの顔や手足に日焼け止めクリームを塗ります。
こどもたちとおかあさんのくまさんを送り出すと、おとうさんのくまさんは洗濯物をぜんぶ干して、部屋を少し片付けて、お仕事に出発します。
おかあさんのくまさんといもうとのくまさんが家に戻ってくるときには、おとうさんのくまさんはもういません。
夜、おかあさんのくまさんとこどもたちが夕ごはんを食べて絵本を読んでいると、おとうさんのくまさんがお仕事から帰ってきます。
早く帰ってきた日は夕ごはんを食べてからこどもたちとお風呂に入ります。
遅く帰ってきた日はこどもたちとお風呂に入って寝させてから夕ごはんを食べます。
お風呂に入る前に、おとうさんのくまさんは布団を敷きます。
ふかふかのマットを敷いて、ラクダの毛の敷布団を敷いて、シーツを敷いて、マクラを置いて、掛け布団をかぶせます。
こどもたちが邪魔をするのでなかなか簡単には終わりません。
お風呂に入ると、おとうさんのくまさんはいもうとのくまさんの髪の毛と身体を洗います。それが終わると、いもうとのくまさんはお湯を入れた洗面器におしりを入れて待ちます。
おねえさんのくまさんはもう自分で髪の毛を洗えます。立ったままシャワーで頭からお湯をかぶります。
湯船につかると、おねえさんのくまさんから歯を磨きます。いもうとのくまさんも奥歯が生えてきたので磨きます。
お風呂から上がると、おとうさんのくまさんはおねえさんのくまさんにパジャマを着せます。おねえさんのくまさんは自分で服が着れるのに、パジャマは自分で着ないからです。
おねえさんのくまさんが眠れないときには、おとうさんのくまさんは歌を歌います。いつも同じ歌を3つくらい歌います。いもうとのくまさんが眠れないときには、おとうさんのくまさんは抱っこして歌を歌います。
それからおとうさんのくまさんもこどもたちの横で一緒に眠ります。
これがおとうさんやのくまさんのおはなしです。