さて今回は競馬から学んだ投資心理をお話ししていきたいと思います。
競馬は非常に奥が深いギャンブルです。
まず、馬の血統を調べます。どのような血を引き継いでいるかで、ある程度の得意・不得意のレース条件を導き出すことが出来ます。次に育った厩舎(きゅうしゃ)を見ます。この厩舎を確認することで、どのように調教をされてきたのかが分かります。また、どのレースに向けてトレーニングさせているのかを推測していきます。
次に騎手です。競馬はあくまで馬が走るものですが、この騎手を軽視してはいけません。レース展開を読むのが上手い騎手や勝率が高い騎手はやはり買い目としての判断材料の一つとなります。また、各地にある競馬場においても、競馬場ごとに強い騎手が過去のデータを見ることで分析できます。
また、前走成績やその日の天候など判断する材料はとても多く、真剣に考えれば考えるほど、魅力が深まるのがこの競馬です。
一番の共通点は、自らのお金を分析して考えた上でどこかに投じるということです。
どちらかを一度でもしたことがある人は、ある程度分かることと思いますが、自らのお金を投資したものには、どうしても偏見の目で評価をしてしまいます。
多少の悪材料でも、お金がかかっていると「このくらい大丈夫」と楽観的になり、客観的な評価が出来なくなってしまいます。そのバイアス体験を競馬1レースで簡単に味わう事が可能です。
その上で、勝ち続けている時は問題になりませんが、負けると一気に方向性を失ってしまいます。
お金をかけずにシミュレーションをして勝てているのに、実際お金をかけて負けてしまうのは客観的に見られなくなる事にあります。
負け続ける時、自分を見失わないためには自らの資産を投じる前の準備が、絶対に必要になっていきます。競馬においても、投資においてもまず何を軸にして資産を投じるのかをしっかりと考えておきます。決して流れやノリに身を任して方向性を決めてはいけません。
仮想通貨においては、しっかりとどのような目的で、通貨にどの技術が搭載されているのかを知っていることが大事になってきます。そこには信念のような投資軸を、形成しておく必要があります。
その理由は、負けた時になぜ負けたのかを明確化出来るからです。
負ける時は潔く負ける、「信念を貫いて負けたのだから仕方がない」、そう思えたら、心理としては勝っています。
この信念を形成できていれば、次に考えることはリスクヘッジです。勝負できるという場面と信念に基づいた方針がかみ合った時、勝負は挑むべきです。安牌で勝負していては、本当の大勝ちを掴むことは出来ません。
「ここだ」という直観はしっかりと信じて勝負しましょう。
競馬でこの勝負勘を養い、仮想通貨投資にも応用しています。
競馬においても、投資においても目標設定は非常に重要です。まず、準備してきた軍資金を設定します。余裕資金で投資することがポイントです。生活費にまで手を出してしまうと、目の前の利益に目がくらみ、自らの判断を鈍らすことに繋がります。
あくまで、余剰資金で投資することを心がけてください。次に、幾ら儲けるのか、また幾ら損したら損切りするのかの設定を投資する前に、しっかりと考えておきます。
・競馬の場合
各競馬場1日につき12レースあり、2会場以上で開催されている日が多いです。しっかりと、5000円負けたらもう賭けないという意思表示が大切です。非常に簡単そうに見えますが、実際負け続けると、躍起になって賭ける予定のなかったレースでも勝負してしまいます。
その結果、負けを膨らますことになります。勝っていても同様です。
一万円勝つという目標設定をしたならば、その金額に達成した時点で止めます。大事なことは、一日で大金を得ることではなく、勝ち続けること。これが最も重要です。
・仮想通貨投資の場合
競馬と同様、損切り額と目標達成額を設定します。仮想通貨はボラティリティが激しく、1日で大きな利益を掴むこともあります。
これが、非常に気を緩ませる原因になります。
暴騰が多いということは、当然暴落も多いのです。
その事を念頭に置いて、常にリスクヘッジを取りながら、仮想通貨投資を行ったほうがよいです。
仮想通貨投資において、利益確定と損切りをしっかりしておくことは非常に重要になります。含み益はあくまで含み益でしかなく、それは数字の幻であるからです。
しっかりと利益確定をすることで、自らの手元に利益分の日本円を確保することが出来ます。
暴落の可能性もあるので、一度設定した金額を下回りそうなら機械的に損切りをかけましょう。
いつか戻るから大丈夫という発想は損を膨らませすだけでなく、日本円を凍結させてしまう事になるので、機会費用の損失にも繋がります。
仮想通貨投資において、どの時期からスタートするにしても、参入前のニュースを知っておくことは大事です。どういう出来事があったから暴騰したのか、また暴落したのかを予め予習しておくことで、将来のチャートもなんとなく予測をたてることが出来ます。
「歴史は繰り返す」の言葉通り、ある程度の法則を見つけ出すことが、投資で長く勝ち続ける鉄則になります。
最後に、どのような投資においても短期的な大勝は狙わずに長期的に小さい勝ちを積み重ねる。
このことが、長くその世界で生き残る最も大事なことだと思います。