ビジネス

これからの働き方

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  • kyooo
  • 2019/11/08 13:11

身の回りのすごい人達になるために。

 

今回の本はこちらです!

「知的生産術」 著:出口治明(立命館アジア太平洋大学学長)

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とてもこの人の考えが知れる本。ぜひ生き方が変わるかもなので、オススメしたい。

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はじめに

著者は横着で面倒なことが大嫌いな人で、仕事するよりも、ご飯を食べに行ったり、本を読んだりする方がはるかに楽しいので、「仕事はミニマム(最小限度)で」と考える人である。

→「楽して、給料以上の成果を上げるにはどうしたらいいか」といつも考えていた。

 

遊ぶ時間を作るために…、ご飯を食べに行くために…、デートをするために…、面倒なことをラクに終わらせるために…、いかに効率よく仕事をして成果を出すか。その方法を自分で考え出すことが「知的生産性を高めること。

 

知的生産

 

生産性を上げるとは

・「同じ仕事をより短い時間でこなすこと」

・「同じ時間でたくさんの量をこなすこと」

・「同じ時間で仕事の質を高めること」

すなわち、生産性を上げることは「人が成長すること」を意味している。

 

そして知的とは、「自分の頭で考えること」です。

 

したがって、知的生産は、「自分の頭で考えて、成長すること」だと定義する。

 

長時間労働から解放され、短時間で成果を出すためのヒントとして、そして何より、楽しく仕事をするためのヒントとしての「知的生産術」

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第一章

日本の生産性が低い理由

 

なぜ働いても働いても日本は豊かにならないのか。

日本の時間当たりの労働生産性はOECD(経済協力開発機)のなかで下位に位置し、また、G7の中で労働生産性が1970年以降最下位が続いている状況。

 

さらに。日本の正規雇用の社員の労働時間は、1990年代はじめからほぼ「年間2000時間超え」で、ほとんど減少していません。(厚生労働省のデータでは、1700時間とありますが、これは非正規社員を入れているからであって、正規雇用の社員は減っていません)

 

一方、人口動向や資源、化石燃料などがないということでわが国と条件が似通った、ユーロ圏の労働時間は、約1300時間~1500時間で、夏休みは1か月あります。

それなのに、ユーロ圏の方が成長率は高いのです。

・日本…2000時間以上働いて、実質GDP成長率は0.9%

・ユーロ圏…約1300~1500時間働いて、実質GDP成長率は1.9%

どちらが理にかなった働き方をしているか一目瞭然です。

 

なぜ生産性が低いか。

 

〇「工場モデル」から脱却しなければ、働いても貧しくなるだけ

工場モデル

⇒戦後に始まった工場(製造業)を中心に考えられた成長モデル。ベルトコンベアが動けば動くほど製品が作られるので、長時間労働すればするほど利益を伸ばすビジネスモデル。

 

これによって、女性は家庭に入って家事や育児に専念し、男性は長時間労働するという社会全体として効率的な性分業となった。⇒この方が昔は成長率が高かった。

#新卒一括採用・終身雇用・年功序列・定年もこういった社会を考え、生まれた。

 

 

現在、日本のGDPの4分の3以上は、サービス産業を主力とする第三次産業が占めている。

つまり、サービス産業の生産性を上げることが、国全体の生産性を上げることになる。

 

時代は変化しているのにも関わらず、

☆日本企業の働き方は、いまだに工場モデルの働き方!

 

サービス産業を中心とする社会においては、労働時間ではなく、「成果」とそれをもたらす「アイデア」こそが、生命線となる!

長時間労働なんてしていたら、画期的なアイデアは生まれません。

長時間労働の工場モデルは、現代の働き方にまったく見合っていないのです。

 

 

サービス産業モデルで評価されるのは、「自分の頭で考え、新しいアイデアを生み出せる人」

 

 

今の時代に必要な変化とは

 

〇これからの3つの学び方

アイデアのような無形のものを生み出すには、様々な経験を積んで、発想力や柔軟性を養い、幅広く学ぶことが重要。そのために、、、

 

これまでの工場モデルの生活の基本は、

「メシ・風呂・寝る」でした。

今の時代は、この生活の基本を、

「人・本・旅」に切り替える必要があります。

 

たくさんの「人」と出会い、たくさんの「本」を読み、たくさん「旅」をして(現場にでて)経験を重ねること。

 

アイデアの材料となるのは、脳にインプットされた情報のみ。新しいアウトプットを生み出すためには、「人・本・旅」によるインプットが不可欠である!

#著者はほぼ毎晩、だれかと会ってはお酒を飲み、週に10冊は本を読み、まとった休みには日本全国や海外は80数か国1200都市以上を自分の足で歩いている。

 

 

生産性を上げるには、「長時間労働をやめる」=「『メシ・風呂・寝る』から『人・本・旅』の生活に切り替える」こと以外に、もう一つ大切なことがある。

 

それは、女性の活躍

⇒サービス産業における購買の主体は女性。供給サイドに女性がいなければ、顧客の真のニーズを掴めない。「日本経済を支えている」と自負する50~60代の男性に、消費を支えている女性のニーズが分かるでしょうか。

 

しかし、工場モデルが続くかぎり、女性は輝けない。

⇒男性が外で長時間労働、女性が家のことをするという時代錯誤的なモデルが現在も続いているから。長時間労働が評価される工場モデルでは、家事や子育てもしなければならない女性は評価されにくく輝けない状況。

 

 

 

ここまで生産性が低いことを知ってもらって、そこから生産性を高めるために昔の働き方(工場モデル)をやめ、今の時代に合った生活(『人・本・旅』)をしてインプットを高めようという話でした。

もちろん、インプットを変えるだけでは生産性は高まりません。

本書のテーマである「知的=自分の頭で考える」という部分を次の章で見ていきます。

イノベーション = 「知識」 × 「考える力」

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第二章

新しいアイデアを生み出す「考える技術」

 

知的生産性を高めるためには、社会常識を疑い根底から考える以外に道はない

 

サービス産業が経済を主導する時代、企業の競争力の根源は、「人と違うことを考える能力」や「新しいアイデアを生み出す力」に求められます。

したがって知的生産性を高めるには、考えること以外に道はありません。

 

他人と同じことや、昨日までの自分と同じことを考えていたら、知的生産性は横ばいのままです。

 

 

知的生産性を上げる5つの視点

 

視点① 無限大ではなく、「無減代」を考える

数字には無限代という概念があるが、この世のたいていのものが有限です。

「時間もスタッフも無限大であり、努力をすればするだけ、いい成果がです」という考えたは、根拠なき精神論の典型である。

 

「無」…なくす(無視する)

仕事をなくすこと。つまり上司の指示を無視する。ようするに、言われた仕事を全部やる必要はないということです。

 

上司は、単なる思い付きや自己満足のために部下に仕事を振ることが多々あります。したがって、言われた通りに仕事をこなすのではなく、

「この仕事は本当に必要だろうか? なくても困らないのではないか」を自分で考え、判断 すべき!

 

「減」…減らす

仕事を減らすこと。「無」くせないのなら、「減」らすこと。

「この仕事はもっと減らすことはできないか?」

「これまで10枚で書いてたレポートを3枚に減らせないか?」

2,3枚にまとめようとし、「何を、どのようにまとめるか」を考えるクセがついて、本当に大事なことだけに的を絞る思考が良い。

 

「代」…代用する

使い回したり、代用すること。

この仕事は、他の何かで代用(使い回し)できないか?」を考えます。

たとえば、上司から「経営会議に提出するデータをまとめてほしい」と頼まれたら、「最近つくった類似のデータを日付だけ変えて使い回す」ことが出来るかもしれません。

 

☆省略できる仕事は、いくらでもある

無減代を徹底する、その結果、長時間労働の習慣が徐々になくなり、知的生産性は確実に高まります。

 

「この仕事はなんのためにやるのか」を突き詰めて考えたら、省略できる作業はいくらでもあるはず!

 

 

視点② 「なぜ」を3回繰り返す

 

だれも疑わないことでも、「なぜ」「なぜ」「なぜ」と、腹落ちするまで深く考え直してみる。すると、物事を原点からとらえることができるようになるので、新しいアイデアを生み出しやすくなります。

 

社会一般の価値観や、常識や、成功体験や、前例を鵜呑みにしないで、すべてを一度くらいは自分の頭で徹底体に疑って考え抜くことが大切です。

 

 

視点③ 「枠」や「制約」の中で考える

 

たくさんの時間を費やして仕事をするより、「上限枠」や「規制」を設けたほうが、時間当たりの知的生産性が高まります。そもそも人間はナマケモノなので、ある程度の制約があって初めて、工夫を始める動物です。

 

たとえば、残業をなくすには、残業をしないことをルール化してしまうことも1つの方法。結局持ち帰り残業が一時的には増えるかと思いますが、残業を残さないように工夫した、知的生産性の高い考えをする必要があります。

 

 

視点④ 「数字、ファクト、ロジック」で考える

 

知的生産性を高めるには、成功体験に頼らないこと。数字、ファクト、ロジックを踏まえた上で、ゼロベースから新しく発想することが大切です。エピソードよりもエビデンス。

 

人や組織がなかなか変われないのは、過去の成功体験を持っている人たちがそれを信じ込んでいるために、ともすれば現実のファクトを見られなくなってしまうから。

世の中を素直に見るために、「数字、ファクト、ロジック」で考える。

 

・数字…相互に検証可能なデータ

・ファクト…データに関連する事項や過去に起こった事実

・ロジック…数字とファクトに基づいて実証的に理論を組み立てること

 

 

視点⑤ 考えても仕方ないことは考えない

 

考えて決断できるのであれば、徹底して考えるべきです。ですが、考えても仕方のないことは考えない方がはるかに合理的です。

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第三章

最小の労力で最大の成果を上げる「インプットとアウトプットの技術」

 

〇仕事が上手くいかないのは、インプットの量が少ないから

 

「アイデアが天から降ってくる」ことはありえない

「新しい企画を考えなければいけないが、なかなか思いつかない」「決断を迫られても、とっさに決めることができない。つい先延ばしにしてしまう」「論理的に考えたり、話したりするのが苦手」といった悩みがあるとしたら、その主因はおそらく「インプットの絶対量が少ない」からです。

 

仕事が思うようにいかないのは、たいていの場合、インプット不足に原因があると言っていいと思います。

 

 

〇最小の労力で「アウトプット」が最大化する習慣

 

考えは「言語」によって整理される

頭の中を整理する方法は、何より「自分の言葉に直すこと」です。言語化する方法は2つ

①    人に話す

②    文章に書いて人に見せる

 

 

①    人に話す

思い返してみると、「ひとりで観たビデオ」は記憶が薄かったりしませんか?反対に、友達と観た後、感想を述べあったものは記憶に残りやすかったりしませんか。

 

直後に自分の思いや感情を言語化したことで、思考が整理されて知識が定着したのでしょう。

 

②    文章に書いて人に見せる

人にはない時は、snsに投げたりする。

 

 

〇影響力を高める「スピード仕事術」

 

スピードこそが、極めて重要な経営資源

意思決定のスピードを上げると、単位時間内にできることが増えて行くため。生産性があがります。判断に迷っている場合は「仮決め」でいいから、とにかくいったん結論を出すことが重要です。

 

「影響力 = 仕事量(アウトプット) × スピード(時間)」

 

物理の法則から考えると、運動エネルギーは「質量×スピード」で決まります。重いものがはやいスピードでぶつかると、大きな衝撃になる。この法則は、仕事にもそのままあてはまります。

質量=人間の能力 とすると、それほど大差はない。スピードを上げるしかない。

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この本には後に、4章「マネジメントの技術」,5章「コミュインケーションの技術」と続きます。

この記事のテーマ「これからの働き方」に沿ってとりあえず自分自身を変えられるのは3章までの内容で十分だと思います。気になる方はぜひ買って下さい!

 

みんなそれぞれが生産性を高めていかないといけない社会であるにも関わらず、生産性の低いやり方が多く残っている現在。

あなたはどのように考え、どのように結果をだしていくか。

 

 

 

 

 

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