深夜の寒さが身体に堪えるようになってきたので、散歩の時間を夕方に移しつつあるのだが、やはり昼間に散歩をするのは危険である、何故なら人がいるからだ。
この間も、ちょっと10分くらいデイリークエストを消化しようと散歩に出ただけで、数少ない顔見知りの一人である、理容室の姉さんが犬の散歩をしているのに出くわしてしまった、「あ~こんにちわ~!」の次の台詞が何だかわかるだろうか。
「今日はお休みですか?」である。えぇ、えぇ、お休みですよ、一年中ね、なんて言えるはずもないので、「えぇ、はい、まぁ」と曖昧に応え、そそくさと逃げた。
危険だ、危険すぎる、ここで下手に捕まって世間話なんてする訳にはいかない。それどころか暫くは出会うことすら危険である、あれ、あいつまた休みなのか?と思われてしまうからだ。
とはいえ、知り合いの数が少ないこともあり、注意していれば、遠めに見かけた時点で回避することは出来るかもしれない。だがそれ以外にも田舎特有の危険もある。
こういうところを歩いていると、すれ違う人に挨拶をする人が非常に多い。街中では考えられないことだ、すれ違う毎に挨拶なんてしていては、歩いている間中ずっと挨拶をしていることになってしまうだろう。
僕は道行く他人に挨拶をするような文化には不慣れなので、心の準備をしていない、全く予期していないときに挨拶が来ると、咄嗟に反応が出来ない時がある。
とくに試練の扉をやりながら歩いているときなどはスマホを凝視している、そんなとき不用意に挨拶をされると、反応が遅れてしまうのは仕方がないことだ。
先日すれ違った、生きの良い小学生男子に「こんにちわ!」と言われたときは、その元気の良さに気圧されて、うわっ何?と驚いている間にすれ違い終わってしまい挨拶を返せなかった、何故か驚く僕に対して、少年は、何だこの人、という顔をしながらすれ違っていったが、彼は将来絶対に引きこもりにはならないだろう。
危険である、それじゃなくても、意味なく近所をウロウロしている不審な人物なのに挨拶も返さないとなれば、要注意人物認定されてしまうかもしれない、せめて挨拶くらい返さねばなるまい。
なので前から人が来るな、と思ったら一旦スマホから目を離して、挨拶体制に入ることにした。しかし、こちらが完璧な挨拶体制に入り、よし!挨拶いつでも来いや!と思っているにも関わらず、挨拶してこない人もいる。
そうなるとこっちは挨拶する気満々なので、あぁどうしよう、こっちから挨拶した方が良いのか、いや、でもしかし、タイミングはいつだ、目標が何m以内に近づいたときに挨拶発射なんだ、今か、違うか、今か、いや違う、となってしまう。
僕は小学生男子の時代にすれ違う人に挨拶なんて一度もしたことが無い、挨拶スキルを高めて来なかったので、ベストな挨拶タイミングがどうも掴めない。
そもそも、すれ違う人と目線を合わせることすら苦手なのだ、だからといって故意に視線を一切向けないようにするのも不自然な気がするので視線の向けどころに困る。犬を連れている人はありがたい、ずっと犬を見ることにしている、ひたすら犬を見ていれば人の方を一度も見ないことが不自然ではないはずだ、犬大好き人間だと思ってもらえれば良い。
そんなんだからして、挨拶はハードルが高いのだ、特にこちらからするのは棒高跳びくらいの高さだ。「挨拶無用」と書いた T シャツでも着て歩きたいくらいだ。
しかし最近本当に日が暮れると寒い、寒いのも苦手だ。寒さと挨拶どっちも苦手だが寒さは外にいる間ずっと寒い、対して挨拶はたまにしかない、となれば、挨拶の危険を冒してでも冬の間は昼間に外に出るしかなさそうである。
ーー おしまい ーー
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