十分な金を稼ぎ、すべての人々から遠ざかりたい
-映画ゼア・ウィル・ビー・ブラッドよりダニエル・プレインビューの台詞-
僕が、もし為替で稼げるようになったらどうする、と聞かれたならば、この台詞を返したいと思っている。
映画の主人公ダニエル・プレインヴューは極度な人間不信である、しかし心身ともに強い男である彼は石油事業で成功を収めていく。そしてそれと同時に周りの人間をどんどん排除していくのだ。
だが彼は結局、他人を排除する一方で強く家族を求め一人になりきれない、僕は彼が本当に一人で生きることを望むことが出来たのならば結末は違っていと思う、一人ながらもそれなりに楽しく生きれたのではないだろうか、ほら見たことか人と関わると碌な事がない、わかっていたはずだろ、と言いたい気持ちがある。
しかし僕自身、本当に一人で生きることを望んでいるのかと言われればわからない、必要以上に人と関わりたくないのは確かだが、完全に一人になって、これで満足だ、望んだ通りの人生だと思えるのかと考えると自信がない、実際僕が為替で確実に稼ぎ続けれらるようになったとしたら、僕と同じような境遇の人にだけは方法を教えたいと思っているし、本当に心を許せる人となら一緒にいたいとも思っている。
とはいえそれでも僕にとって、十分な金を稼ぎ、すべての人々から遠ざかりたい、という言葉は非常に魅力的な響きを持っている。ただし、本当の意味で一人になることが満足であると思えるようになる、もしくは人間不信を止め多くの人と良い関係を持ちたいと思えるようになる、のどちらかをしない限りはどのみち映画の結末に収束するのかもしれない。
好きな映画なので興味がある方は是非。