父が亡くなって
この夏で5年になりますが
今年も、父の同級生から
同窓会の案内状が届きました。
同窓会と言っても
旧制高校の卒業生が全国から集まるので
総勢300名を越える大宴会です。
昔は「女・子供を連れて来るのはご法度」みたいな
バンカラの会だったんですが
今ではすっかり「女・子供に連れられて」参加の方も多いです。
最高齢者は100歳を超えます。
案内状には「保険証とお薬手帳も忘れずに」と書いてあります(笑)
旧制高校で、自治寮の学生が自ら作った歌を寮歌(りょうか)と呼びます。
寮歌祭(りょうかさい)というのは全国の元寮生が集まって
その寮歌を披露する会のことです。
みなさん自分達の寮歌を心から愛しておられ誇りにされています。
寮歌には校歌や応援歌も含まれていて
応援団ようなスタイルで旗をふって大声で唄います。
曲によっては、かけ声や踊りもあります。
この「着物に下駄に帽子」というスタイルはバンカラと呼ばれていますが、当時は洋服が高価であったため、制服は帽子だけ、という学生が多かったからだそうです。
またその着物も「身なりに構う暇があったら勉学に勤しめ」という気風から、すり切れてボロボロになってる方がカッコいい、ということになってたそうです。
そして、ふんどし一丁で鍋や釜をたたいて寮歌を唄って大騒ぎする「ストーム」という馬鹿騒ぎ行事(?)もあったそうです。
旧制高校というと硬派なイメージですが、決して軍国主義ではなく、むしろ反対で、暴力よりも知性を尊んだと父は話していました。
旧制高校は戦後の学制改革によって無くなりましたが、今年も多くの猛者の方々が集合されるでしょう。
いつまでも青春なんです。
私はこの寮歌祭が大好きで
よく父に連れていってもらってました。
案内状には、生前の父と一緒に参加した時の写真が同封されていました。
「お前の親父も一緒だよ」と言われたようで嬉しかったです。
今年もまた、父の形見の学生帽と手ぬぐい持って
参加しようと思います!