人はなぜ服を着るのか

人はなぜ服を着るのか？

について考えた。

服というのはファッションという意味ではない。

わたしは元々オープンな性格で

他人に対する偏見がほとんどない。

細かい事は気にしない

けれど全く気にしない、という訳ではない。

「なんだかなあ」と思う事はよくある。

それ自体は些細な事だから簡単に流してもしまえるけど

積みかさなると重くなってくる。

だんだん、だんだん

真綿で首を絞められる様に

息が苦しくなり身動きがとれなくなる。

なんでこんなに苦しいんだろう？

何がわたしを苦しめているんだろう？

出口のない自問自答の迷路の中を手探りで歩いては、

ココも違う、ココも出口じゃない、と

失望の泥沼で溺れかけてたいた

そんな時なんだ

わたしが自分の着ている服を感じたのは。

いつも明るく元気なさゆりさん。

強く優しいさゆりさん。

困難にくじけないさゆりさん。

これが私の着ていた服で

それは私が自分で選んだものだ。

こんな風に見えていたいと装った

わたしの姿だった。

では、装わない自分を見せるとは、

どういう事だろうか？

それは人に見せたくない姿を見せるという事。

裸の自分。

素のままの醜い自分。

そんなモノを見せて果たして

それでもわたしを好きなんて人、居るんだろうか？

そう考えると怖くなった。

でも同時に

バカヤロウと思った。

チクショーと思った。

こんなウジウジ

ちっともわたしじゃないと思った。

そうか、これだったんだ！

こうしてわたしは

ついにわたしをみつけた。

人はなぜ服を着るのか？

それは、見せたい自分を装うためだ。

だからもし、着ている服が窮屈になったら

脱げばいいし着替えればいいんだ、と思う。

それは、ただの服

単なる記号だ。

時に強くたくましく

時には弱くはかなく

色んな服を着ていいし

たまには脱いでもいいんだと思う。

服を着たわたしも

裸のわたしも

わたしに変わりはない。