著名人の仮想通貨否定発言を見かける度、冷静にその主張の妥当性を考えてみるのですが、容易に反論を思いついてしまい、一理あるとも思えません。
どちらの信奉者でもない人々が、強い発言に惑わされないよう、主な主張について反論を列挙します。
通貨の所有権と交換の自由が侵害されず、保証される点は、法定通貨と同じ。
保証手段が、国家か自立型システムかの違い。
むしろ法定通貨は、国家を担う政権の意思で自由が侵害され、価値が希薄化され得る制約下での保証。
2017年後半等、論拠も理解もなく、トレンドに便乗した売買はその通り。そして現在はそれが多くを占める。
少なくともその時点で、実態を上回る資金が流入する将来期待があった事は事実。
真価は今後も法定通貨が流入し、当時の時価を上回ったとき、その程度の期待価値がやはりあったという事が証明される。
法定通貨は国が廃止すれば価値がなくなるが、仮想通貨は価値を認める人々が世界の何処かにいて、インターネットがある限り、なくならない。
事実、2016年のインドの高額紙幣廃止や、1946年の日本の新円切替等、法定通貨の価値消失は起きている。
仮想通貨は、需要が減れば価値も減るが、同時にマイニングの難易度や電気代が下がり稼ぎやすくなるため、マイナーも需給で一定数存在し続ける。
独裁者も、資産家も、国家も、仮に世界統一政府が出来ても、価値を認めない事を万人に強要は出来ない。
仮想通貨は少なくとも交換された法定通貨の(流入ー流出)分の金額価値がある。
今後のさらなる法定通貨流入を期待するなら、その想定時価総額が将来期待の現在価値。
仮想通貨の時価総額は2018年初頭までに30兆円〜80兆円。
法定通貨の時価総額は1京円以上、そのデリバティブは12京円以上と、金融派生商品化すると10倍以上に膨張。
売買成立価格が相対物に対する適正価格で、それは法定通貨を含む全ての物々交換と同じ。
ビットコインは現状では時価総額に対する取引額がまだ大きく、信用取引等を制限するルールもないため、急激な受給変化に時価が連動しやすいだけ。
むしろ株式や為替以上に人間の欲望の瞬間値を適正に表しているともいえる。
実在性と価値は無関係。
Tポイント等は物理的に存在しないが、円価値と連動して等価交換できる。
時価があり、等価交換できる点は、金や法定通貨と同じ。
通貨と同様、それ自体に価値はない。
いかなる権力にも左右されない存在耐久性、地域や世代を超えて匿名で容易に移転可能な利便性に、法定通貨にはない価値がある。
つまり、仮想通貨の浸透は不可逆。