ペイパルのBTC取扱発表をきっかけに、Yahooの主要ニュースにも取り上げられたため、ビットコインの事を忘れていた人も再び意識し始めるかもしれません。
そこでyahoo記事に書かれた主なネガティブ意見を参考にしつつ、そうではないと思う個人的な見解を述べてみます。
・値動き(ボラリティティ)が激しすぎる
・超ラッキーか凄腕トレーダーじゃないと儲からない
・買うにはもう遅い
・犯罪の温床
傾向として、長期的なビットコインの値動きの激しさ(ボラティリティ)は年々減少傾向で、昨今は過去最低水準です。
そして幾度となく繰り返されるそのような批判に対して、自動運転で有名なテスラ株の方が値動きが激しいという調査報告も、最近話題となりました。
決して 暗号通貨>>株式 で超ハイリスク、という訳ではないという事ですね。
また今では誰もが価値を認めるamazon株も、過去のITバブル崩壊時は酷評され1/20以下まで大暴落、それが今や300倍以上の価値となっています(参考記事)。
ビットコインが2010年に誕生してから10年弱。
この期間の捉え方次第ですが、未だ世界中で賛否両論あり、評価が定まっていないため、「十分な取引量があり成熟している」というには時期尚早で、いずれ時間が解決すると思っています。
短期的には乱高下しているように見えますが、毎年1月1日の終値価格(ドル)を対数グラフにすると、概ね右肩上がり傾向です。
確かに怖いくらい下がっている時もありますが、10年の対数グラフという事と、今の世界情勢を踏まえると、多少は持っておきたくなるのが人情ではないでしょうか。
ビットコインは法定通貨の在り方に疑問を呈し、総量固定で利己的な賛同者だけでも取引が成立する仕組みを備えた、信頼価値交換システムの壮大な社会実験です。
細かいことまで誰もが理解する日は来ないでしょうが、それは日本円でも同じで、多くの人は当然のように価値を信じて円貨を欲しがります。
ペイパル等慣れた仕組みで多くの人が持つようになれば、大半の人は「世界中で換金せずそのまま使える便利なお金」くらいの理解で売買するようになるかもしれません。
尚、私は「儲かる」とは思っておらず、日本円の価値が年々相対的に下がっていくかもしれない恐怖から「逃れられる」保険だと思っています。
デジタルゴールドとも言われるビットコインは、金と類似した傾向をそれを上回る勢いで実現しているようにも思えます。
↓は金価格を常に1とした場合の、ドルや円の下落率です。
↓はビットコイン価格を常に1とした場合の、ドルや円の下落率です。
そして、その不安は人の性分として消える事がないため、今は世界中の人々が同様に「長期的な貯蓄はビットコインで少し持っておこう」と思い始めている頃だと思っています。
昨今の先進国通貨は、将来返せる目処が立たない借金でも「緊急事態だから仕方がない!」と、政治で必要と決めた分だけいくらでも増やせるようですからね(笑)
長期保有するつもりで貯金の一部を充てるなら、将来の保険として悪くないかもしれません。
「もっと安い時に買っておけば今頃・・・」という後悔は先立ちませんが、大切なのは「今どうするか、将来どうなるか」です。
もし仮に、有名なS2F理論モデルに倣って今後も価格が10倍、100倍となるなら、現実的な投資額で将来無視できない金額になるかもしれません。
また、周囲の多くの人がまだ疑っている、または本気で買おうと考えていないうちは、むしろまだ早い方かもしれません。
但し、2017年末が最高値でまだ200万円が遠い日本や先進国とは異なり、ブラジルでは法定通貨の下落が激しく今が最高値といった大きな変化も起きています。
目指すポジションが世界通貨のため、本来は世界動向から想像力を働かせないと取り残されてしまうのかもしれません。
リスク・リターンの高い選択には違いないため、「無価値になっても諦められる&100倍になったら嬉しい」金額がいくらか、自分なりに考えて買えば良いと思います。
私はもし、世界各国が地球や後世の未来のために協調し、安全で自由で個人のプライバシーを尊重する、ビットコインより素晴らしい世界共通通貨を将来創れると信じている人が「世界の主流なら」、ビットコインの価値は失われていくと思っています。
しかし残念ながら当面そうなるとは思えないため、価値はまだ上がっていくと思います。
2020年9月に、世界中の有名な大手金融機関が総額200兆円相当以上のマネーロンダリング(不正な資金洗浄)を20年近く野放しにしていた事実が明らかになりました(参考記事)。
ビットコインの時価総額がその1/10弱で、犯罪利用はその何%でしょうか。
何より匿名性が高いとはいえ、暗号通貨の大半の賛同者にとって犯罪は信頼価値を下げる迷惑行為に他ならないため自浄作用が働き、犯罪者にとって必ずしも資金洗浄が法定通貨より容易とは限りません。
暗号通貨界隈は従来規制や技術面で実現不可能だった事が出来るようになり、野心的な試みが玉石混交で数多くあります。
そのためハッキングや犯罪の抜け道も生じやすいですが、全ての出来事が赤裸々な分、主要な暗号通貨で20年間も公に知られず改善もされないといった、いかにも中央集権的な人間社会で起こりがちな過ちは、むしろ起こりにくい気がします。
以前書いた関連記事は以下になります。