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ブロックチェーンの具体的な利用法を考える

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  • ton
  • 2018/05/16 22:41
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ブロックチェーンやDLTの具体的な利用法を考えている方がおられました。

私はそのあたりが大好きです。

私が具体例を考える際の前提条件を共有いたします。皆さんが考えるときの参考にしていただければと思います。


ブロックチェーンは仮想通貨の土台となる仕組みです。

それは次のように例えられるでしょう。

男女20人ずつ40人のクラス

・私がA君から1000円借りた、他の人は知らない

・私がA君から1000円借りた、他の人が全員知っている

後者がブロックチェーンの例えです。

前者では相手方を信用しなければなりませんが、後者ではだれも信用しなくてもいいのです。(私が後に1000円返却できるだけの資力があるかは考慮し無ければなりません)

契約が成立して、みんなに周知、大体6人の「ちゃんと記録したよ」という声を得られれば覆ることはありません。彼らが「記録したよ」と行動するのは、契約で発生する手数料を得られるから、小遣い稼ぎができるからです。


ブロックチェーンは取引の透明性を確保するために、他の人を巻き込みます(マイニング・マイナー)

そのため、透明性が確保され、改ざんが相当されずらいとはいえ、ブロックチェーンに書き込むコストは高い。運用に使う場合は本当にブロックチェーンでないといけないのか、既存のRDBと運用の工夫で良いのではないか?等を検討する必要があるでしょう。

逆に言えば、データの相応の価値があり、利害関係者が複数いるためデータの改ざんが予想される場合にはブロックチェーンは威力を発揮します。


それでは具体的に見ていきたいと思います。

【通貨】

まさに仮想通貨がブロックチェーンの応用例の王道です、大事な大事なお金の話です。今後は金融庁がマイクロペイメントでの非課税の方向性を打ち出すなど規制緩和に応じて、利用法が多様に発展されると思います。

(参考;仮想通貨ニュース 2018/05/17

【金融】

こちら、仮想通貨が投資対象としていじられた2017年に続いてですが、今後は先物・投資信託、デリバティブなど既存の金融商品分野が応用されると考えています。マネックスの松本氏はデリバティブの世界で活躍されていた方なのでその素地はあります。また、何らかの指標もできるでしょうし、それが日経平均やダウと同じように経済ニュースに上る日も来ると思います。

【保険】

利害関係者が多く、真実の情報が必要という点で保険はブロックチェーンと相性が良いはずです。しかし、保険は統計でできていると思っていい。現状ですと母数が少なく統計がなかなか取れない。保険業はかなり保守的です。

bitFlyer社が保険を締結しましたがリンク先にもあるように保険会社の社名が大きく取りざたされています、これはつまり、広告としての意味が大いにあります。先進的で挑戦的な姿勢を内外に示したわけです。

サイバー攻撃なんて、これだけ技術の発展が目覚ましい中で保険を受け入れられません。実際に保証される金額は一定ですし、内容もよく目を通しておく必要があります。

【物流】

トレーサビリティが実証実験として目覚ましい分野です。

その際はデータと物の一致が不可欠です。

ブロックチェーンに刻まれたデータ内容がいくら正しかろうが、物が変わってしまえば意味がりません。

QRコードの添付、ICタグの利用など、物に個性を持たせることはいくらでもできますが、その程度であればいくらでも偽造が可能です。

例えば宝石をイメージしてください。ある宝石をあるトランクに入れその事実を第三者が保証。そのトランクに入れられていればブロックチェーンの情報とモノは一致する。運送業者がモノの入れ替えがない保証人となるのがよさそうです。

さらには、製薬会社がトレーサビリティの面でブロックチェーンを使うというニュースがありました。これは、単純にどこの工場のどのロットでミスがあったかをたどれるだけでなく、回収する際に「この工場のこのロット(ミスがあったもの)が流通したのかはどこか」を逆に明らかにすることによって、製品回収を速やかに行うというものでした。私は目からうろこでした。

また、美術品ではだれが所有していたものか、という点がハクをつけるのに重要なポイントだそうで、しかもそれは偽造が多かったそうです。

確かに「この宝石はヨーロッパの王様が所有していたものです」と言われると、品質そのもの加えてそのストーリーも価値に反映されそうです。

そこで、ブロックチェーンを利用して改ざんされない履歴を刻もうという利用方法が研究されています。

【交通】

これは私の知見からすると悪い例です。

混雑緩和を目指すためにトークンを利用して、効率的な交通を目指すという計画があります。

これは、近い道を走りたければトークンを支払えばよいという金持ち総取りの理屈です。お金のない急病人の事は考えられていません。上記のユースケースではそのあたりの事をどう考えているのかを知りたいところです。

(参考;AIの教育を通して、世間の声の中で生きていくことになるという話

【公的文書】

不動産登記・企業の登記・公的文書の配布は昔から巷でもユースケースとして取りざたされていました。確かにとてもよさそうです。契約書も実際にはスマコンの利用になると思いますがブロックチェーンの利用と考えてよろしいかと思います。


こんな便利なブロックチェーンですが、注意点があります。

改ざんが難しいので、データの入力時には運用の工夫が必要だという事です。

データの入力をミスるということは人間であれば誰しもしてしまうでしょう。100%ということはあり得ない。さらには、データ入力の元データが間違っているということはあり得る話で、データ入力値としては間違っていなくとも、入力すべき値としては間違っていることがあります。

そのような場合どうするのかが今後の運用の課題になると思われます。


森友問題で文書がブロックチェーン上にあれば改ざんされなかったはずだ!という前に、そういうことをやろうとする場合、ブロックチェーンに乗せる前に改ざんが行われるだけだ、という話です。


今日はこんなところで。

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公開日:2018/05/16
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