
こんにちは、yoshihiroです。
みなさん、日本が誇るスーパーコンピュータ「京」ってご存知でしょうか?
理化学研究所とFUJITSUが共同開発し、神戸市に設置されている、世界最速クラスの計算速度を誇るスーパーコンピュータです。事業仕分けで、蓮舫さんに「一位じゃなきゃダメなんですか?」と言われ話題になりましたね。
今日は、ふと、京でマイニングしたらめっちゃ儲かるんじゃね?と思ったので、簡単に検証してみました。どうぞお付き合いください。
京の計算速度は、10ペタフロップス以上と言われています。なじみのない単位だと思いますが、要は1秒間に1京回の計算ができるということです。1京は、1億の1億倍ですね。これが「京」の名前の由来にもなっています。
この計算速度がどれくらい速いかというと、
地球上の全人口70億人が電卓を持って集まり、全員が24時間不眠不休で1秒間に1回のペースで計算を続け、約17日間かけてようやく終わる
計算を、「京」はたった1秒でこなすそうです(FUJITSUより)。
そして、このスーパーコンピュータ「京」ですが、申請さえ通ればだれでも利用できるって知っていましたか?
申請方法はいくつかあり、研究目的であれば無料で使用できることもあるそうです。企業等の研究の場合、用途や成果を非公開にしても使用可能で、その場合は1日あたり約2,800万円使用料がかかるそうです。
つまり、京を使って1日あたり2,800万円以上マイニング報酬を獲得できれば、利益を得られますね。
ビットコインのマイニングを考えましょう。
ビットコインでは、約10分に1回新しいブロックが形成され、その際にマイニング報酬として12.5BTCが支払われます。1時間に6回、1日に144回も12.5BTCを得るチャンスがあるわけです。
現在(2018年5月31日)のビットコイン価格は、1BTC=約82万円ですから、一回マイニングに成功したら約1,000万円もらえるわけです。京の使用料が2,800万円ですから、1日に3回以上マイニングに成功すれば利益が得られます。
まとめると、1日に144回チャンスがある中で3回成功すればよいので、3/144=約2%のハッシュパワーを京で得られれば良いのです。
ビットコインマイニングのハッシュレートはどんどん上がってきており、現在では約3万ペタハッシュレートとなっています(BLOCKCHAINより)。
3万ペタハッシュレートがどれくらいかというと、1秒間に3,000京回ハッシュを生み出していることになります。
京の計算速度が1秒間に1京回ですから、仮に1回の計算でハッシュを得られたとしても、ハッシュレート全体の1/3,000=約0.03%にしかなりません。ということは、約20日に1回しかマイニングに成功できず、1日に得られる報酬の平均は50万円ほどですね。。。
大赤字。。。
実際は、1回の計算でハッシュを得られることはないので、さらに利益は小さくなるはずです。全然だめですね。
こんなだれでも思いつきそうなことじゃ、稼げそうにないですね。CPUが得意なマイニングで、かつビットコインより参加者が少ない通貨、例えばモネロとかビットゼニーとかなら、もう少し稼げるかもしれませんが。
それにしても、世界中でマイニングに使われるコンピュータリソースがとてつもなく大きいことが分かりました。PoWが電力の無駄遣いだと批判されるわけです。
ちなみに、今年の2月ごろ、ロシアで核施設のスーパーコンピューターを使ってマイニングしようとした人が逮捕されるという事件が起きました。みなさんは、会社とかの性能の良いコンピュータを勝手に使ってマイニングして捕まらないように、気を付けてくださいね。
ハッシュやマイニングについてもっと詳しく知りたいという方は、僕の過去記事も参考にしてください。
最後までお読みいただきありがとうございます。yoshihiro