こんばんは、ゆーこです。
twitterでこのようなアンケートを行ってみたところ、70人もの方に回答していただけました。回答してくださった方、拡散してくださった方、ありがとうございます。
さすが仮想通貨界隈の皆様、4割もの方が理解していると答えられています。
その方々にとっては不要かもしれませんが、他の6割の方に向けた記事を書いてみました。
仮想通貨の確定申告は今年が初めてという方や、去年はなんとなくでやってしまった、という方はぜひ読んでみてくださいね。
どちらも仮想通貨の取得原価を求めるための方法です。国税庁ホームページのFAQ、4ページ目にこの記載があります。
確定申告の際にはトレードから生じた利益を求める必要があるのですが、その計算式は 売却時の時価-取得原価 になります。
売却時の時価は読んで字のごとく、売却したときの時価なので求め方も何もありません。でも、取得原価の方は移動平均法・総平均法という2種類の計算方法のどちらかを選ぶことができます。
それぞれの計算方法とそのメリット・デメリットについて説明します。
移動平均法は、仮想通貨の購入の度にその時点における保有分全体で見た平均原価を算出し、この平均原価をもって仮想通貨売却時の取得原価を算定する方法です。
…と言ってもイメージしづらいですよね。
りんごジュースを例に考えてみましょう。算数の繰り返しなので、難しく考えなくても大丈夫です!
りんごジュースにボラありすぎとか言わないで(._.)
※期首残高は無いものとします
※問1~4は同じ年度に発生した取引とします
(問1)
ある日1ℓ110円のりんごジュースを10ℓ買ってきて、次の日は1ℓ50円で20ℓ買ってきました。
このりんごジュース計30ℓについて、1ℓあたりのジュースの原価はいくらになるでしょうか。
(答え)
りんごジュースの購入価格合計を購入量の合計で割って
(110×10+50×20)/30=70円
在庫はこんな感じですね。
続いていってみましょう。
(問2)
問1で作ったりんごジュース15ℓを1ℓあたり120円で売りました。利益はいくらになるでしょうか。
(答え)
売上から原価を引いて
120×15-70×15=750円
まだ在庫はありますよ。単価も変わっていませんね。
続いてはどうでしょう。
(問3)
その後、追加で1ℓ100円のりんごジュース30ℓを買ってきて、問1のジュースの残りに足しました。この時、りんごジュース1ℓあたりの原価はいくらになるでしょうか。
(答え)
りんごジュースの原価合計を保有量の合計で割って
(70×15+100×30)/(15+30)=90円
ここで単価が変わりました。
最初の説明「仮想通貨の購入の度にその時点における保有分全体で見た平均原価を算出」について、少しイメージしやすくなったでしょうか?
(問4)
りんごジュース15ℓを1ℓあたり120円で売りました。利益はいくらになるでしょうか。
(答え)
売上から原価を引いて
120×15-90×15=450円
問2と売値は同じですが、1ℓあたりの原価が上がっていることから利益が小さくなっていますね。
このように、移動平均法はりんごジュースを買う度に販売時のℓあたり原価が変わっていく方法です。
仮想通貨の場合、このようなメリット・デメリットがあります。
<メリット>
売却損益を随時把握することができるので、現時点でいくら利益が発生しているかの把握ができる
<デメリット>
仮想通貨購入の都度、平均原価の算定が必要なので手間がかかる
年度内の余裕がある時期にある程度計算を進めることが可能で、納税額が多額になる場合は早い段階から資金の準備ができます。また、雑所得が20万円を超えないように・・・などの調節もしやすいです。
ただし、トレード回数によっては計算に非常に手間がかかる方法です。
総平均法はその期間の平均購入単価をもって売却時の取得原価とする方法です。
もうちょっと噛み砕いて言うと「どのタイミングで購入があって売却があってとか考えながらその都度計算するのめちゃくちゃめんどくさいし、期間中の購入額合計を期間中の購入数合計で割ったのを全部の売却時の取得原価として使っちゃえばよくね?」って感じの方法です。
移動平均法と同じ例を使って見てみましょう。先ほどの問題の売買にかかる部分のみを抜き出すとこうなります。
(問1)
ある日1ℓ110円のりんごジュースを10ℓ買ってきて、次の日は1ℓ50円で20ℓ買ってきました。
(問2)
問1で作ったりんごジュース15ℓを1ℓあたり120円で売りました。利益はいくらになるでしょうか。
(問3)
その後、追加で1ℓ100円のりんごジュース30ℓを買ってきて、問1のジュースの残りに足しました。
(問4)
りんごジュース15ℓを1ℓあたり120円で売りました。利益はいくらになるでしょうか。
1ℓあたりの取得原価を求める計算式は以下の通り。
(110×10+50×20+100×30)/(10+20+30)=85
期間中、売却時の利益計算の際に使う取得原価全てが1ℓあたり85円、ということになります。
・・・となると、問2でも問4でも、発生する利益は525円(計算式:120×15-85×15)になり、期間中の利益合計は1050円と計算されます。
先ほどの移動平均法の場合が750+450=1200円なので、取得原価の計算方法によって利益の額も変わってくるのが理解していただけたと思います。
<メリット>
・平均原価の算定が一回で済むので計算が比較的ラク
<デメリット>
・年度終了後にしか取得原価の算定ができない
まあ、移動平均法の逆ですฅ(ミ・ﻌ・ミ)ฅ計算が楽なのが嬉しいですね。
以上、移動平均法・総平均法についての簡単な説明でした。
イラストが描けるともっとわかりやすくできたかと思うのですが、私にできるのはここまでです・・・
わかりにくいところがあれば記事を修正したいので、コメントいただけると嬉しいです!
今回もお読みくださりありがとうございました♪
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