こちらの記事
町のお菓子屋さんが潰れている話。
特にホールのケーキは売れないようだ。
原因としては
・コンビニスイーツの充実
・単身世帯増加による需要減
・家族の各人好みのケーキをカットしたもので買う
・クリスマスのイベントのあり方の多様化
などだと思う。特にコンビニスイーツの進化は驚異なはず。
人によっては地元の小さいお菓子屋さんがケーキにおいてのおふくろの味ということもあるかもしれない。
そういう意味では、個人のお菓子屋が潰れるのは悲しいが、ここではちょっと視点を変えて。
私はいわゆる食品メーカーに勤めているが、最近潰れた洋菓子屋から職人が流れてきている傾向がある。
メーカーとしてのメリットはいわゆる経験則によるノウハウを身内の立場で取り入れられることだ。
メーカーはどうしても大量製造が必要なためある程度「おいしさ」という品質は二番手以降に置かざるを得ない。モノは作れなければ意味がない。
しかし、そうした開発を長年続けていると企業にシンプルに美味しい菓子を作れる人がいなくなる。
そのため、個人洋菓子店で腕一つで戦ってきた職人のスキルは垂涎ものに映る。
そこに昨今の流れ。
職人がメーカーに流れることで、研究部門の分析により経験を数値として記録することができる。すぐに職人の技術を科学に興すことは難しいが、それが身内となってしまえば結果の数は一気にとれるようになる。
個人の感触では、再現率は飛躍的にあがっており、ますますコンビニスイーツは町の洋菓子屋を喰う流れになると思う。
職人としても比較的安定した食品メーカーに勤めることで、生活の安定は保証される。
危惧されることとしては、すべての職人が救われる器が食品メーカーに無いことか。
それでも、一部のトップパティシエ達は生き残るだろうし、メーカーも歩みを止めることは無い。
この流れ、行き着く先はどこだろう。
とりあえず、ケーキを食べるときはこういうことを全く考えないことを推奨します。
甘いものに罪は無し。
どうぞよしなに