ヒト全般ですね、人間コワイ。
ヒトは自分への興味が強すぎて、
関心を持ってくれる(風の)ヒトに対して強い依存をしてしまいます。
宗教しかり、政治しかり、有名人しかり
中世編では「勇者」に依存するワケですね。
・元々居た勇者は人間嫌いになって塞ぎこんだ
・姫様さらわれた
・なんか強くて性格いいやつがいるから勇者って呼べば魔王倒してくれるだろ
・勇者様最高!
姫連れ戻せなかった、仲間何人かやられた
・仲間やったの勇者じゃね?
・っていうか生き残った仲間は操られたんじゃね?
・勇者が魔王なんじゃね?
・魔王を殺せ!
「魔王なんて居なかったから俺が魔王なるわ」で、こうなる。
耳が痛いですね…。
そんな人間なんて救うに値しないと、そういう感情にさせる大衆を描いています。
まずは勇者に仕立て上げます。
後にオディオ(憎しみ)像の力によるものではありますが、全面的に裏切る事になるお姫様より「誰よりもあなたを信じます」と言われます。
今日初めて名前を知った人間に言っちゃうスクウェア三大悪女のアリシア姫。
凛然という言葉には勇ましく凛々しいという意味があるので
勇ましく凛々しく戦う様
という事ですが、音楽にはどこか悲しく寂しく孤独な印象も感じます。
凛然には「寒気の厳しい様」という意味もあるようで、孤独に憎しみと戦うオルステッドの感情も表しているのかもしれません。
アレンジにもどこかもの悲しい印象があります。
自分を信じてくれる人がいるならその人を信じるんだ!
人間嫌いの元勇者は元パーティメンバーの僧侶だったワケですね。
しかし…本主人公には誰一人残らないワケですね。
厳密には信じてくれる子供が一人いた為、誰一人として信じてくれる人が残っていないのではなく、本人がそう思い込んでしまったという状況。
(Switch版の中世編の魔王像から先の動画投稿は許可されていませんのでSFC版)
かつての友人であるストレイボウ。
一緒に魔王を倒そうと本主人公のパーティメンバーとして活躍する魔導士ですが、オディオ(憎しみ)像の力により長い付き合いの中での心のしこり・劣等感を増幅され、何をしても先にいってしまう主人公を憎む魔王となります。
どんなに策を練ろうとも何をしようともストレイボウがしたいと思う事を全てさらっていってしまう、どんなに努力してもオルステッドには一歩勝てない。
大会優勝者はお姫様に求婚する権利が与えられていた、
大会で負けた時、自分がどんな気持ちだったか、どれだけ苦しんだか、
お前(オルステッド)には分からないだろうという強い気持ちから放たれた名台詞
憎しみ増幅により言ってしまっただけで、あの世で詫び続ける事になるはストレイボウさんの方になるのもまた皮肉。
ちなみにSFC版だと
俺のせいなのか…(後悔・自分の責任)
俺のせいなのか?(疑問・自分の責任?)
と、若干疑問視する見方も出来る感じでしたが
と、自身の責任だと後悔する姿に変わっています。
このように憎しみ増幅によりオルステッドは常に追い込まれ、
信じる先を裏切り確定の一つに絞られ、
圧倒的な憎しみを抱かせ、
魔王となる。
「うん、こいつら滅ぼした方がいいな」
と感じる程の演出、素晴らしい。
実際に大した差は無いかもしれませんが、ね。
ヒトはヒトと関わり合いたい
しかし関わり合いたいのは自分を尊重してもらう為なのかもしれません。
うん、面白い。
ではでは。