今では食べ物、飲み物ならなんでも抹茶味がある日本。それまでも抹茶味はあったものの、ここまでなんでもかんでも抹茶味があったような気はしません。
私も大好きな抹茶。
和菓子を家でいただく時は抹茶をたてて、お薄と一緒にいただきます。
冬は朝起きて朝ごはん前に抹茶をたてて一服いただくのが習慣。
この苦味の中にある美味しさがたまりません。
この抹茶をめぐって今お茶業界はてんやくぁんやのようです。
先日、ストックしておいた抹茶がなくなったので馴染みのお茶屋さんへ行ったところ、、
抹茶が売り切れ。
しかたなく他のお茶屋さんへ行くとこちらも売り切れ。
ではオンラインでと思い、ネットショップ見たらのきなみ「在庫なし」表示!!
その話を茶道の先生にすると、先生がいつも買われるというお茶屋さんを紹介いただくことになりました。
そしてそのお茶屋さんでは、、、
「ごめんなさいねえ、来ていただいたのに。昨日50個入荷したんだけど、もうこれが最後の一個なの」
と差し出されたお濃茶。

神護の昔。
なんとグレードの高い抹茶です。
いつもの抹茶は普段用なので薄茶のリーズナブルなものなのですが、ないなら仕方ない、と買うことに。
お店のご主人が気さくな方でいろいろお話をしていると、いまこの抹茶を巡ってお茶業界が困っているとの話を教えていただきました。
この円安で訪日旅行客が過去最高を記録する中、海外で抹茶ブームが起こっているそうです。
それで海外の旅行客が抹茶を見つけたら買って帰るんだとか。
「買うのはいいんだけど、買う量が半端じゃないんだよ。昨日は50個入荷して店頭に並べたとたん、海外の人が来て50個くれ、っていうの。毎回そんな感じで入荷したのがどんどんなくなっちゃう。」
お客さんに転売目的か聞いたら自分用とお土産用と言うから売らざるを得ない。
おかげで今はどこのお茶屋も抹茶がないし、抹茶の販売元は生産が追いつかず、抹茶の値上げが急激にすすんでいるそう。
この「神護の昔」も来月は今日の値段の2倍になると聞いてびっくり。5000円超えになるなんて、、、
もう手が出なくなる価格になります。
「数年前にスターバックスさんが抹茶フレーバーの飲み物を出すようになったのがきっかけで抹茶が世界的に広まってね。それで抹茶がなくなったことがあったんだよ。僕らの業界ではそれを抹茶ショックなんて言ったりしてね。でも今のこの抹茶不足はそれ以上。もう日本人が抹茶を飲めなくなるかもよ」
なんてこと、、、
日本にいながら日本の抹茶を買うことができなくなるなんて。
日本のものが世界的にブームになるのは嬉しいです。だけどそれによって日本からなくなるのは、、、なんだかなあ。
でもこうやって手に入らなくなって初めて抹茶のよさを知る人も多いはず。
人失って初めてそのものの大切さに気づく生き物なんだなとつくづく思います。
もし街で抹茶を見かけたらあなたはとってもラッキー♪
さて、今から神護の昔で一服しましょうか。











