時間は残酷に過ぎていく。どれだけ焦っているときもどれだけ早く過ぎてほしいときも変わらず過ぎていく。我々は時間にだけは逆らうことができない。
今年もこの季節が来てしまった。
世間では栗が注目されがちな秋。ミスドも以前は栗を多く商品化してきた。それが去年からさつまいもドが導入され今年もさつまいもドがリニューアルし登場している。さつまいもドは芋の粉を練り込んだ生地でそれぞれのバリエーションとして大学芋やスイートポテトなどをドーナツで表現している。
スイートポテトの場合プレーンのさつまいもドにスイートポテトクリームが乗っている。前年はホクホクというよりはホロホロの生地にねっとりクリームが乗っていてそれっぽさもあったイメージだ。
一口、クリームと生地が混ざっていくとスイートポテトを想起する。とぷちと口に弾ける音がある。ほろねっとりぷちぷち、おやこれは黒ごま。んんさてこれは何だったか芋に黒ごまはよくあるがスイートポテト的ではない気がする。ごま団子に芋が入っていたような感覚か。
思い起こせば幼少期庭で枯れ葉に埋めて焼いた焼き芋は美味しくもなかった。ただその行為が楽しかったのだ。しかし青年期様々な芋スイーツを食べるうちに芋を好きになり今ではただ焼いた芋が最も好きかもしれない。今このひとくちを初めて食べる少年少女はこれをきっかけに芋を好きになったりするだろうか。そうであれば周りの大人にとってもいい記憶としてのこることだろう。
私にとってのこの一口はなんとなく芋のドーナツである。もちろんスイートポテトには及ばないし他の何と言っても中途半端に感じられるのだ。しかしこれがミスドらしい。
ついでのハロウィン
季節は残酷にすぎてハロウィンの季節でもある。ミスドのハロウィンは見た目で楽しむものである。いや友達や家族と過ごすのならこれもいいドーナツだろう。しかし私にとっては取って食べる意味もないほどのバリエーションでもある。
ばたばたコウモリはチョコレート生地を紫芋グレーズで覆ったものである。ハロウィン的に目や羽がついているのがかわいい要素である。普段ない味わいではあるが目新しくもないバリエーションでもある。女性はこれを見たときに女の子力が試されるだろう。