昔から「秋茄子は嫁に食わすな」と言われるほど人気が高かった野菜である「なす」ですが、今では家庭菜園で出来る野菜としても重宝されています。
しかしたかがなすの栽培と言っても侮ることはできません。注意点を守って栽培すれば、おいしいなすが収穫できますよ。
今回はなすを栽培する際に気を付けたい注意点についてまとめてみました。
なすは栄養がないと言われることも多いですが、実はビタミンB群・ビタミンC、カルシウム、鉄分、カリウムなどのミネラル成分、食物繊維などがバランスよく含まれる健康的な野菜です。中でも食物繊維が豊富なので、ダイエット中の女性にとっては非常に重宝する食材です。
また紫色のなすの皮には、黒紫色の色素であるアントシアニンやクロロゲン酸などの抗酸化成分「ポリフェノール」が含まれています。
栽培法としては直まき栽培と移植栽培がありますが、初めて栽培される方はホームセンターなどでポット売りされている苗の移植栽培が簡単でおすすめですよ。
なすは収穫期間が長い野菜で、一度ピークが過ぎても7月頃に整えれば秋ナスの収穫が楽しめるお得な野菜です。秋ナスを楽しむ場合はたっぷりと陽に当てて熟したころに収穫すると美味しくいただけますよ。
なすは育苗が難しいうえに連作には向いていないので、家庭で栽培する場合は接ぎ木苗を選んで育てるのがおすすめです。苗は徒長していないできるだけしっかりした筋の太い苗を選ぶのがポイントになります。
種を蒔いて栽培する場合は、まず定着しやすいようにポット蒔きします。土は植え付けする7~10日前に済ませておきます。なすは土への適応性はありますが、乾燥に弱いので、保湿性のある土を使用しましょう。赤玉土6:腐葉土3:バーミキュライト1の割合で土を作り、植え付けの1週間~10日前には元肥を混ぜておいてください。
苗になるまでに80日程はかかるので、しっかりと根が生えるまで待ちましょう。直接畑に蒔くときは、根が地中深くまで張っても大丈夫なように深く耕して元肥を十分に施しておくことがポイントとなりますよ。
植え付けの時期としては、十分に気温が上がってから植えると定植しやすいと言われているので、梅雨明けの時期が良いですね。
ナスを多く収穫するためには、苗と苗の間隔は役60㎝開けた方が良いです。プランターで育てる場合でも30㎝~40㎝間隔をあけるようにしましょう。コンテナで栽培する場合には深めの10号鉢に1株ずつ植えます。
子葉が埋まらない程度に周りに土を寄せて、株元を軽く押さえて水をたっぷりと与えます。
植え付け時に注意するポイントは、植え付けた後に苗がグラグラしないように支柱を立てておくことです。さらに茎と支柱をヒモやワイヤーで軽く結んで、風が吹いても倒れないようにしておきましょう。
また植え付けの1~2時間ほど前にポットにかん水をして、鉢土が壊れないようにしておくのもポイントです。
なすは暑さには非常に強いですが乾燥には弱いので、7月中旬頃からは乾燥を防ぐためにわらを敷いておくと乾燥を防げます。
土の表面が乾いてきたら十分に水を与えるようにしますが、夏場は早朝や夕方など地温が低い時間帯に水やりをするのがポイントです。水やりの頻度が多いので、根が表面に見えてきてしまう事もありますが、その場合は新しい土をかぶせてあげましょう。
植えてから1か月くらいは追肥の必要はなく、花の果実が膨らんできた頃に株の周りに追肥をします。なすは肥料をよく吸収する野菜なので、実がなり始めたら定期的に追肥する必要があるでしょう。
花が咲いてからだいたい20~25日たったころには収穫できるようになります。出来れば収穫は涼しい早朝に、実に傷がつかないように丁寧にはさみで行いましょう。
大きく育てたいという気持ちも分かりますが、あまり放っておくと株が疲れて収穫量が減ってしまうので、成熟しきっていない状態の実をできるだけ早く収穫しましょう。特に一番最初にできる実は、株を成長させるためにも早めに収穫するのがポイントです。長さでいうと10㎝~13㎝になれば十分です。
収穫し終わった後は剪定する事によって長い間収穫を楽しむ事ができます。株の状態が良ければ、1~2枚葉っぱを残して芽の上で切り落とします。剪定してから約1か月で再び花が咲いて10月中旬ごろまで秋なすの収穫を楽しむ事ができますよ。
なすはどんな料理にも使える野菜ですし、栄養価も満点でヘルシーとくれば毎日でも食べたいですよね。
自分で育てたなすは格別においしいと思うので、是非皆さんもご家庭でなすの栽培を楽しんでくださいね。
なすの栽培をする時の注意点5つ
・なすについて知る
・苗の選び方
・植え付け時に気を付ける事
・水やりについて
・収穫時期
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