この写真は、
和綿という1200年の歴史を持つ
綿(コットン)の実。
コットンボールですね。
化学繊維と安い輸入コットンの普及により
戦後、日本産コットンは、生産量がほぼゼロの状態が続いています。
日本産コットンがなくても
日常生活に支障をきたすことはないのですが
日本の気候風土に1200年かけて適応してきた和綿は、
無農薬で元気に育ち、簡単に栽培することができるため
備えとして種を後世に残していく必要があります。
鴨川和綿農園の田畑さんが繋げた和綿のタネをいただいて
週末ファーマーズ倶楽部では
2010年から和綿栽培を行っています。
和綿栽培の輪は年々広がりを見せ
日本各地でたくさんの和綿のコットンボールが
収穫されています。
これで和綿の文化は
途絶えることなくつながっていきそうです。
当初の目的はここまでだったのですが、
種がたくさんできるということは
たくさんの和綿ワタが生産されているということになります。
紡いで編む、小座布団を作るなど
自分たちのために利用すれば良いいのですが
使いきれずに和綿ワタの在庫は増えるばかり。
せっかく収穫した貴重な和綿ワタを
・有効活用することはできないのか?
さらに
・換金して活動資金にできないか?
その時、問題になるのが和綿ワタの価格。
上の写真は、ベビー布団用に製綿所で綿打ちした和綿。
これで、ベビー布団を作って販売することはできるのですが
和綿ワタの価格がとても高いため
輸入オーガニックコットンのベビー布団に比べて
和綿ワタを使用したベビー布団は
4〜5倍の価格になってしまいます。
和綿ワタは繊維が短く、コシがあるために
布団に適したワタです。
さらに、顔の見える生産者が無農薬で栽培されていて安心安全。
とはいえ、輸入したオーガニックコットンワタの
何倍もの価値を見いだすことは難しく
和綿ワタの販売は暗礁に乗り上げています。
だったら、小物に使えば良いのでは?
和綿ワタが高くても、使う量が少なければ?
小座布団、マイクロ座布団、ナノ座布団、
さらに、アイデアは広がりますが、、、
価格設定などについて
いろいろと、大人の事情?がある様で
にらめっこ状態。
これも前に進みません。
仕方がないので、大人の事情の外に出て
和綿ワタの有効利用について取り組むことにしました。
続く。