

MT4やMT5は、FXを行う上で非常にポピュラーな取引プラットフォームであり、トレーダーにとって欠かせないツールです。メタトレーダーと呼ばれるこれらのソフトウェアは、多機能でありながら使いやすさを兼ね備え、世界中の個人投資家やプロにも広く利用されています。では、MT4とMT5の違い、どちらが良いのか、覚えておくべきポイントや便利な使い方、メリットとデメリットを2025年最新の情報をもとに、初心者でもわかりやすく解説していきます。
MT4(MetaTrader 4)は2005年にリリースされたFX取引用のプラットフォームで、シンプルかつ使いやすいインターフェースが特徴です。MT5(MetaTrader 5)はその後継で2010年に登場しました。MT5はMT4の機能を大幅に拡張し、より多機能で高速な動作や多様な資産クラスへの対応を実現しています。
両者ともにMetaQuotes社が開発・提供しており、チャート分析、注文機能、口座管理、自動売買(EA:エキスパートアドバイザー)に対応。一方で、MT4は長年の実績と膨大なカスタムインジケーターや自動売買プログラムによる豊富なエコシステムがあるため未だ人気が根強く、MT5は新機能を生かした使い方や複数資産の管理に適しています。
MT4:2005年リリース。FX取引に特化し、シンプルで直感的なUI。
MT5:2010年リリース。FXに加え株式、先物、CFD、仮想通貨など多資産対応。画面カスタマイズ性も高く、多機能だが若干複雑。
MT5は64bit対応で動作が軽快、高速な処理が可能。一方、MT4はやや動作が重く、チャートが多いと遅延が起きることもある。
MT4は9種類の時間足に対応しているのに対し、MT5は21種類とより細かい分析ができる。
MT4:標準搭載インジケーター30種類、描画ツール31種類
MT5:標準搭載インジケーター38種類、描画ツール44種類と豊富。
MT4はMQL4言語で自動売買プログラムを作成し、長年多くのEAが開発されているため圧倒的な数のノウハウと資産がある。MT5はより高度で柔軟なMQL5言語を採用し、マルチスレッド対応・高速バックテスト機能を持つが、対応EAの数はまだMT4に及ばない。
MT5はストップリミット注文などより多彩な注文方式に対応しているため、より自由なトレードスタイルが可能となっている。
MT5は気配値ウィンドウが拡充されており、板情報の表示や複数商品の一括注文などが可能。
MT5は継続的にアップデート・機能拡張があるが、MT4はほぼアップデートが止まっている。
MT4はシンプルな画面構成で操作が分かりやすく、基礎トレードやテクニカル分析に必要な機能はひと通り揃っている。そのため初心者が操作を覚えるには適している。また、豊富な無料・有料のカスタムインジケーターやEAも利用でき、情報が多いのが強みだ。
MT5は高速動作かつ多彩な注文方法、多機能な分析ツールが魅力。特に株式や先物、仮想通貨など複数資産の取引を希望する人や、自動売買プログラムを自作・高度に最適化したい中級以上には最適な選択肢だ。バックテスト性能も桁違いに優秀なので、本格的にEAを使いたい場合はMT5を選ぶのが賢明である。
国内外のFX会社によってMT4、MT5どちらか、もしくは両方対応の違いがあり、特に海外FX業者はMT5対応が広がっている。使いたいFX業者や特定のEA、システムトレードがMT4限定かMT5対応かをあらかじめ確認することが重要だ。複数業者の対応状況を比較し、自分の取引戦略に合ったツールを選ぼう。
MT4・MT5の強力なチャート機能でローソク足やライン、各種シグナルを駆使しチャートを読み解く力を鍛える。移動平均線、MACD、RSIなどの基本的なインジケーターを使いこなすことがトレード精度向上に繋がる。
EA(エキスパートアドバイザー)を設定すれば24時間自動で売買が可能だ。MT4はEA数が豊富で初心者にも取り入れやすい。ただしEAごとの特性やリスクは理解し、無理な稼働は避けること。
MT4・MT5はそれぞれスマホアプリがあり、外出先やスキマ時間に相場チェックや注文が可能。特にMT5アプリは多機能で、気配値の監視やチャート分析も充実している。
MT5は画面カスタマイズ性が高く、複数チャートを同時表示できるため、マルチモニター環境での分析がしやすい。取引手法に合わせ、インジケーターやウィジェットを自由に配置可能だ。
初心者に優しい操作性
EAやカスタム指標の数が圧倒的に多い
シンプルな画面で高速学習が可能
多くのFX業者が対応している
動作がやや遅い、処理が重い
時間足や注文種類が少なめ
バックテストの精度・速度が劣る
公式アップデートがほぼ終了している
高速で軽快な動作
幅広い時間足・注文方式・インジケーター搭載
株式や仮想通貨など幅広い資産に対応可能
バックテストの高速・高精度化
多彩なカスタマイズ性とマルチモニター対応
初心者にはやや複雑で操作に慣れが必要
EA、カスタムインジケーターの数はMT4に劣る
一部FX業者で対応が遅れている場合がある
MT4とMT5はどちらも優れたFX取引プラットフォームですが、それぞれ異なる特徴と強みを持っています。初心者やシンプルな裁量トレード中心ならMT4が適しており、多様な資産を扱いながら高度な分析や自動売買を求める中級者以上にはMT5が現状最良の選択肢です。
重要なのは、「自分の取引スタイルと使用環境に合わせて」選択し、使いこなすこと。どちらも無料で利用できるため、デモ口座で試してみて自分に合うほうを選ぶのが賢明です。今後もMT5の機能追加が期待されるため、将来的にはMT5が主流となる可能性が高いですが、まだまだMT4も現役で活躍している状況です。
初心者にとってはプラットフォーム習熟が最初の壁ですが、慣れてしまえばチャート分析や自動売買による取引が非常に快適に行えます。最善のプラットフォーム選びがFX成功の第一歩となるでしょう。











