
予約制とは知らず、ふらりと立ち寄ってしまいました。
夕方6時頃の入店。ご主人様のやさしいお心づかいで、特別にお蕎麦をいただくことができました。
お蕎麦が出てくる前に供されたのは、「蕎麦の実のポップコーン」のような香ばしい一品。
口に入れた瞬間、香りがふわっと広がり、とても美味しかったです。
おあげさんはあっさりとした薄味ながら、しっかりとうまみが感じられ、
思わず「お土産に持ち帰りたい」と思うほど。
そして、いただいた十割そば。
十割そばはなかなかなく、これほど美味しいものに出会えるのは本当に貴重です。
香り高く、のどごしもすっきりとしていて、噛むほどに蕎麦の甘みが広がりました。
住宅街にひっそりと佇むお店は、外観も店内も落ち着いた雰囲気で、
椅子やテーブルには温かみがあり、心がほっと和みました。
奥さまらしき方もとても上品で、穏やかな笑顔が印象的。
外に出ると、夕暮れの風にほのかに秋の気配が混じっていて、
温かいお蕎麦の余韻とともに、静かな幸せが胸に残りました。
「近所にこんなお店があったらいいのに」と思わず口にしたくなるような、
心に残るお蕎麦屋さんでした。

























