マトリックスという映画の中で、人がAIのためのただの電池の役割をしている設定に驚かされた。だからといって一人一人の感覚は生きて動いている時と何ら変わっていない。全ての感覚が脳に集中する人間にとって動くことは何の意味もなく、脳が受け取る電気信号の羅列で感覚を実感できる。実際に動くことが重要ではなく、動いているように脳が感じることで事足りるというわけだ。美味しいステーキを頬張らなくても食べた感覚と美味しいと脳が認識すればいい。全ての感覚が電気信号に変換され脳に伝わる。
まだマトリックスの世界までは辿り着いていないが、VR、AR、MRの進歩はもの凄く、ゴーグル型ディスプレイとコントローラーなど周辺機器を身に付けることで仮想空間での疑似体験をリアルに近い形で体感できるようになっている。マトリックスの世界がすぐそこまで来ているのかもしれない。
2020年は5G元年~2021年普及が加速することで人の生活は一変する。その時に提供されるサービスも大きく変わってくる。
人は今ほど働かず今ほど動く必要もなくなる。
しかし事はそう単純ではなく、動かなくていいから動かない選択をするかというと逆に動きたくなる。楽になったから怠けるかというと逆に労力を求めたりする。不思議だけどそれが人間の心理のようだ。
仮想現実の中で船旅を楽しめばなんのリスクもないのに、実際に大金と時間と手間をかけて豪華客船で船旅に出る。実際に行ったがために想定外のトラブルに巻き込まれたりする。それでも人は豪華客船での船旅をやめることはないんでしょうね。
人は自由になり時間を持て余してくる。
その時間を埋めるためのUXがビジネスの種になるのだろう。