テクノロジー

科学技術「本当の秋葉原の過去」Pt2

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  • 鈴木穣
  • 2020/08/28 04:51

【未来構想】

靖国通りの南側に露店を並べ、電気街の原型を作った「山本長蔵」氏。

「山本長蔵」のおかげで靖国通りでは、様々な電気製品が売られた。

近くにあった電機大学の学生達も、電気部品を求めて買いに来て繁盛した。

更に日本全国まで、この靖国通りの電気部品街は有名になり大繁盛だった。

そして、日本全国から電気部品を買いに来る人達で凄くにぎわった。

でも「山本長蔵」は、未来は露天ではなく店舗の時代が来ると考えていた。

そんな矢先、ある事件が起きた。

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【直談判】

1949年9月、GHQにより突然露天撤廃令が出された。

その内容は、翌年の3月までに全店撤廃せよとの事だった。

これは、戦後の復興事業で道路を整備し拡張する目的があった。

でも東京の焼け野原から露店を営み、やっと生計を立てた人達が沢山いる。

そんな人達が露天を撤廃されたら、失業して食っていけなくなる。

そう考えた「山本長藏」は、たった1人でマッカーサーに会いに行く。

そこで、露天撤廃で生活できなくなる人の保証を直談判しに向かった。

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【門前払い】

この時「山本長藏」は礼装である羽織袴を身に付け、さらしを巻いていた。

更に、交渉がうまくいかない時は、切腹する覚悟をしていた。

その為に、一尺の短刀をさらしに仕込んでいた。

しかし、会いに行くも門前払いを食らってしまった。

でも「山本長藏」は、諦めず毎日会いに出向いて行った。

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【見える覚悟】

ある日、フィリップ中佐が「山本長藏」のしつこさを見ていて。

「あいつは、だれだ?連れてこい」と部下に命令した。

こうしてようやく、交渉の席に着く事が出来た。

この時中佐の目には、さらしの下にドスが入っている事に気が付いていた。

でも中佐は、この短刀は他人を刺す物では無いと言う事が解っていた。

自殺する覚悟の物だと理解できたので、あえて基地内に持ち込ませた。

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【出来る男】

「山本長藏」は、やっとの思いで交渉の場に付けた。

そして全ての思いを話していった。

「山本長藏」は、まず初めに撤廃令には全面協力するとと述べた。

露天街から、店を完全に一掃するという覚悟だ。

フィリップ中佐は、この時「山本長藏」を信用出来る男と感じた。

しかも、露天街を仕切るヤクザの親分衆に気に入られていたからだ。

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【交渉成立】

「山本長男」は、露天街を撤廃すると約束した。

その代わり、屋根付きの代替え地を用意してくれと頼んだ。

更に、露天の移転費用を政府から借りられるようにしてくれと要求した。

そうしたら、あっさりとOKしてくれた。

そしてフィリップ中佐から、移転費用の金額はいくらが良いか聞かれた。

「山本長藏」は、少し吹っ掛けてやろうと、3000万円を要求する。

そうしたらフィリップ中佐は、それっぽっちなた出せるよとの返事だった。

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【移転場所】

「山本長藏」は、あとで億単位の額を言っておくんだったと悔やんだ。

「山本長男」は、中央大学で法律科で学び弁論部の主将もしていた。

なので、交渉や話し合いをうまく運ぶ事には成功した。

そして移転先は、秋葉原の国鉄ガード下に移転が決まった。

ここなら、街作りの道路工事計画の邪魔にならないと考えたのだろう。

そして、移転が始まっていった。

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【厳しい現実】

でも実際には、移転費用が3,000万円では足りなかった。

その為「山本長藏」は、借金に翻弄されてしまった。

でも実は、秋葉原のガード下に移転場所を決めたのは「山本長蔵」だった。

「山本長藏」は、当時のリーダー達と話をして移転先を決めていた。

話した相手は、安井都知事、秋葉原駅前の露天街のボス野村誠だった。

野村誠とは、戦後上京してきた時からの知り合いで仲が良かった。

「山本長藏」は昔、彼と露店を開き一緒に生活費を稼いでいた仲だった。

その為、境遇も考え方も似ていた。

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安井都知事

 

【まねっこまんじゅう】

当時の秋葉原駅には、電気屋はぽつぽつある位だった。

電気屋は、広瀬無線、山際電機、高岳紹介、それ位しか無かった。

1番多かった店は、就職斡旋業の店。

こんな秋葉原に、突然電気販売の露天街はやってきた。

しかも、露天街の客も一緒にやってくる事になった。

そしたら、もの凄い繁盛っぷりで他の業種の店も電気店をやるようになる。

問屋だった店、就職斡旋業の店、全部電気屋を始めてしまった。

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【お祭りの街】

その結果、問屋が安く仕入れた物をそのままの値段で売るから大繁盛した。

その他の小さな店も負けずにメーカーから直で仕入れてきた。

そして更に安く売る様になった。

この売り方で秋葉原は、電気製品の街として物凄い活気にあふれかえった。

でも競争が激しくなり潰れる店も出てくる。

その潰れた店からバッタやが商品を安く買い、格安で売っていた。

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【作られる未来の姿】

この秋葉原に最初に移転したのは「山本長藏」の右腕だった森田雅雄さん。

1949年10月森田雅雄は、秋葉原西口ガード下にラジオストアを作った。

そして1950年「山本長藏」は、となりのガード下にラジオガァデン作る。

更に少し離れた所に東京ラジオデパートを作った。

ここに、多くの露天を店舗提供して移転させていった。

そして1951年、総武線ガード下にもラジオセンターを作った。

名前には、秋葉原をラジオ専門街にしようという思いが込められていた。

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【ぶっ飛ぶ勢い】

1953年、ラジオ店の集大成「ラジオ会館」が完成した。

ラジオ会館は「野村長藏」の協力してもらい、作る事が出来た。

これで現在の、ラジオセンター、ラジオストア、ラジオ会館がそろった。

この時はもう、当初の国鉄ガード下だけという話は、どこかに飛んでいた。

許可が出たからやっちまおう的な事だったのだろう。

Pt3に続く。

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