とうとうロボットが
痛みに反応して体を動かし
防御をとれるようになりました。
この痛みは
人間と同じ痛みを感じ
痛くなければ普通に動作します。
針でつつけば手を少し引き
強くたたけば手を引っ込めて
まるで人間と同じような
動作をするロボットです。
ロボットの痛みの度合いは
人間が痛いと感じる動作と
人間が痛いと感じる強さ等
数値化した物が使われてます。
痛みを数値化した方法は
ロボットの手に尖った物や
平べったい物や丸い物を装着し
実際に研究者達が攻撃されました。
攻撃された時のロボットの強さで
研究者たちが痛いと感じた時
その時痛みが始る強さにしました。
その痛みが始まる時の数値を基準に
ロボットが痛いと感じる動作を
行うように設定しました。
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ロボットに痛みを感じた時
人間と同じ動作をするには
ロボットをセンサーだらけにし
全部計測しないとダメでした。
でもそれだと
情報量が膨大すぎて
コンピューターで処理しきれず
とても無理です。
しかしこのロボットは
センサーに反応したら
コンピューターで処理する前に
とりあえず動くようにしました。
そうする事により
センサーで反応した情報を
コンピューターで処理する必要が
全く無くなったのです。
この動作の仕方は
人間の体も同じ処理で
痛みを感じたらとりあえず
筋肉が動くようになってます。
その後脳が何が起こったのか
情報を得る為の行動を命令し
目で見たり触れてみたりして
原因が解るのです。
これと同じ事を
このロボットにもさせて
まるで人間と同じような
動作させる事に成功しました。
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現在まだ
ロボットの手のひらにしか
疑似神経機能が付いてなく
ここしか反応してくれません。
この手のひらには
「シナプス・トランジスタ」が
168個付いてます。
これは
何かが触れた時の強さを
電気的に測れる物です。
このトランジスタは
薄いプラスチックに印刷されて
ロボットの手の表面に
ペタペタ貼られてます。
印刷の仕方は
トランジスタを細い棒にして
プラスチックに網目状に印刷し
まんべんなくついてます。
このトランジスタは
酸化亜鉛という物で出来てて
触れると流れる電気量が減少し
ロボットが触れたと解ります。
そして強く触れると
流れる電気量がさらに減少し
その時痛いと感じる動作を
行うように設定してます。
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ロボットに痛みを感じさせるなんて
可哀そうな気もしますが
我々人間界に入る為には
痛みが解らないと危険です。
人間も幼い頃は
痛い思いをしながら学習し
幼い頃に学習できなければ
大人になって色々激痛くらいます。
炎に触っちゃいけないと解るのは
炎に触ると熱いと感じる
痛みの感覚があるおかげです。
ロボットだってこの痛みの感覚を
きちんと理解しなければ
いざという時壊してしまったり
ロボット自身も壊れてしまいます。
研究者たちは
ロボットに痛みを感じさせる
このシステムが完成すれば
義肢にも応用できると言います。
更に人間が行けない場所の探索や
危険な物の見極め等
人間に代わってロボットが行い
より安全な作業が可能。
もしかしたら近い将来
機械の腕や足がつけられて
全く義肢と解らない人と同じ動作を
自然に行えるようになるでしょう。