ほんで、
池袋で友達と話したのは
ぽんでカフェ。
ぽんでというのは、
タピオカ粉で作ったオリジナルのパンらしい。
ぽんでは、モチモチ感のある悪くない食べ物だった。
空いてるし、この店はオススメだ。
東京の街中は、めったに歩かない。
池袋周辺は、大阪より浮浪者風の人が多い気がした。
実は10時に待ち合わせていた友達に会うまでに地下街のカフェでモーニングを食べたが、
パン、ミネストローネスープ、サラダ、コーヒー付きで500円だった。
東京の物価は世界一高いと思っていたが、
うちの近所の京田辺市の住宅街より
池袋の方が安いと思った。
東京は貧しい街に転落しているか、
あるいは貧しさと富裕層の分離が強くなっている気がした。
その、モーニングを食べたカフェは各席に電源がふたつあった。
スマホと車椅子のバッテリーの両方を同時に充電できた。
衝立越しに、目の前に座っていた小肥りの白髪のおじさんが、
「後ろでスマホで音楽を聴いてるやつがいる」と呟いた。
僕は耳を澄ましたが、そんな音は聞こえなかった。
「まったく常識はずれだ」と、おじさんは呟き続ける。
隣には、おじさんの連れではないおばあさんが座っていたが、やはり浮浪者風の身なりだ。
おじさんはずっと呟き続けてるので、
そもそもあなたがうるさいのではないか?と思いつつ観察すると、
めくっているのは無料の求人誌ではないか。
しかし、その雑な捲り方では、
条件や仕事の中身を詳細に読んでいるようには見えなかった。
パラパラパラパラ、神経症でも病んでいるように繰り返し捲っているだけだ。
それでは永遠に仕事にたどり着かないのではないか?
ぽんでの店はそこよりは高級感があったが、
写真にもあるようにガラ空きで
我々の滞在中、ずっと二人だけだった。
東京は、やはりちょっと壊れてると思った。
特に街中が壊れてる。
下町はまだマシだ。