前編を読んでくださった方ありがとうございました。「空気」をめぐる問題は、昔からずっとありました。国の運命を左右するようなときにでも、空気的判断がなされたときは多かったのです。みなさんの周りの空気はいかがでしょうか?今日は、「空気」を打破する方法についてみなさんで考えていきましょう。
こんな人におすすめの記事
空気に悩んでいる人
空気をなんとかしたい人
自分が空気にとらわれていると感じている人
この記事の結論
誰もが空気にとらわれているけれど、空気は打破できる
よく「組織に染まる」という表現が出る。
組織の中に支配的な情況や物の見方があると、それに感染して、その組織にいる個人の倫理観が変わってしまう。価値観が上書きされる。
誰もが、その場にいるだけで、何らかの空気にとらわれています。
全く空気の影響を受けない人は、組織に属していない人。
会社にいる限り、日本に住んでいる限り、地球にいる限り、
誰もが空気の中で生きている。まずは、これを自覚することが大切です。
「あの時はああするしかなかった」は、空気によって生み出された物の見方に支配されている。その時点で、個人の見方もその集団倫理に染まってしまう。
過去をふりかえって、どうしても仕方のない判断をせざるを得なかった。一見すると空気に合った行動をしています。
でも、これもまた、空気にとらわれています。
これもまた、自覚をすることが大切なのです。
『空気の研究』による、空気にとらわれずに行動する方法は次の4つ方法です。
空気を打破する4つの方法
①空気の相対化
②閉鎖された劇場の打破
③空気を断ち切る思考の自由
④流れに対抗する根本主義
今の状況を主観の外に置くこと。内部事情を白日のもとに公開すること。外部の考えを取り入れること。そもそもの理念を考えること。
4つの方法に共通していることは、空気から抜け出そうとしたり、空気に新たなものを持ち込もうとしている点です。
空気とは前提のことです。
「これは絶対に正しい」という前提にとらわれる意識から抜け出す準備をしておくことが大切です。
本当に現状はAなのか。
A以外にもBという選択肢も考えられるのではないか。
このように、問いかけ合うことが大切です。
『空気の研究』では、空気によってつくられた環境を劇場と表現しています。劇場。つまりつくられた世界。虚構。
なんだか、すごい表現だなぁ。言い過ぎでしょうと思ってしまう自分もいます。
けれど、一方で、もしも空気にとらわれてしまっているなぁと感じる自分があるのならば、これもまた試してみる余地があるかもしれません。
自分が劇場にいる。
ということは、外の世界があるということ。
劇場で行われている劇、つまり、空気を変えるには、外部からの考えを取り入れることが重要です。
空気とは前提。
つまり、ある種のしがらみであるといえます。
ここで、私たちか自らに問いかける質問は、
まったくの第三者が入ってきたら、その人は現状をどのように考えるだろうか?
です。
もしも、取締役会が全く新しいCEOを連れてきたら、その人はどのような方針を打ち出すか。これが、「空気を断ち切る思考」です。これを自由に言える場をつくりましょう。
現状のかかえる問題はいくつもの要素で出来上がっています。
どれも大切。
でも、その中で、絶対に譲れないものはなんでしょう?
例えば、残業が多くて多くてどうしようもない。
あの仕事も大切。この仕事も大切。仕事場では、どうすれば円滑に業務が進むかを考えることがなされると思います。
でも、もっとも大切なことって何なのでしょうか。
例えば、社員の健康は絶対に譲れないと考えるとします。
健康を度外視して、過度な仕事を続けていれば、いつかは無理がたたります。その業務を遂行できる人がいなくなってしまうと本末転倒。では、何を省力化するか?何を削るか。休みを増やすか。人を雇うか。
いえ、そもそも、この仕事は、私たちが絶対に譲れないものと比べて、何が何でもやるべきなのだろうか。そんな思考をすることができます。
また、その組織には、もともとの理念が必ずあるはずです。
日々の業務が多くなれば、その理念を見失っているかもしれません。
私たちは、そもそも何を目指したいんだっけ?とふりかえることも大切です。
ここまで、空気から脱する方法をずっと考えてきました。この研究は、1977年に発表されました。
時代は流れ、現在は2020年。
あれから、40年以上が経過した今もなお、同じようなことは起こり続けています。また、2020年の今だからこそ抱える問題もあるでしょう。
本書では、歴史に学ぶことの重要性も説いています。昔と今を比較すると見えてくることもありますね。
私が一番学びとなったのは、
私たちもまた、そこにいるだけで、空気を作り出す一因だということです。
自分の振る舞い方。かかわり方。解釈の仕方でつくられる空気は少なからずあります。
ここで、もう一度前編と同じ質問を贈ります。
自分はどんな空気をつくりたいんだっけ?
空気をきれいにできる人は、きっとこの質問を考えている人。
今日も、貴重な時間を使って、記事を読んでくださってありがとうございました。
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