勤め人の洗脳

僕は小さな会社勤め。

もう辞めてしまった人が、かつて社内メーリスでしばしばDIYを発信していた。

僕も含めてほとんどの社員が見向きもしない。それどころか何かうざいなぁと思っていた。

会社と関係無いことをメーリスで流しやがって、とまで思っていた。

うざいと思っていたのは僕だけではない。

社員のほとんどがそう思っていた。

彼はどんどん孤立していった。

彼の発言が社員に突き刺さることはない。

そして辞めていった。

あれから数年経ち、僕は理解した。

あの発信はSNSのようなものであると。

自分が持っている情報を共有していたのだ。

それなのに僕は「あの人」が発信しているから「うざい」と思ってしまっていた。

先輩社員から、彼のことを厄介者として紹介されていた。

何も分かっていなかった。

僕の考え、いや、会社の考えは時代に取り残されていたのだ。

情報発信をするのは普通のことじゃないか。

社内メーリスなんだから自由に使っていいじゃないか。

今なら彼の気持ちが分かる。

この１年で、僕もブロックチェーンなどの新しい技術について発信したいと思うようになった。

でもそれはうざいと思われる対象となる。

どんどん孤立していく。

そして辞めていく。

こうして時代遅れの会社は時代遅れのまま沈没していくのだろう。

洗脳を振り払い、逃げなければ一生小さいままだ。

逃げるが勝ち。

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