ずいぶんと陽は短くなったが、日中はまだまだ暑さが続いている。うっかりひなたに出ると陽射しが肩に重くのしかかり、蒸された身体を通り、ショートソックスと革靴の間のを足裏まで突き抜ける。足裏のこのダメージは果てしない地下道を歩き続けたせいだ。
そのダンジョンは見通せる範囲をさらに越えても行き着くことはない。あと戻りもできない。
次の休息地に着くまで、この違和感は無視するしかないのだ。