名前には値段すなわちネームバリューが付いている。普段見えなくても全ての人にネームバリューがついている。例えば簡単なものはブランド品である。ものによっては単に人の名前がブランド名であることも多い。サッカーやスポーツ界でも高額な報酬が支払われる理由の一つにネームバリューが含まれている。ネームバリューは注目度とイメージによって成り立つ。
何度も繰り返すがミスドのドーナツの中で最もまずいのはチョコレートである。チョコの全てを失い食べられたものではない。そして今回ピエールマルコリーニとのコラボドーナツのフォンダンショコラは全てチョコレート生地である。その時点で私の期待はほぼ失われたと言って過言ではない。
チョコレート生地の真ん中にガナッシュクリームを入れ表面にもチョコをあしらったもの。それが今回のフォンダンショコラドーナツショコラである。ちなみにピエールマルコリーニは日本でも有名なショコラティエでチョコ好きが行列をなしてミスドにも来るほどである。果たしてそれほどの価値がこのドーナツにあるのだろうか。
一口食べる前に驚いたのはその香りである。普段ミスドのドーナツにはない十分なカカオの香りが嗅ぎ取れる。油でわけのわからなくなった匂いではなくチョコだ。そして幸か不幸か一口目にはがなっしゅ
上に散りばめられたチョコとクリームと生地がうまく作用しチョコを味あわせてくれる。私はピエールマルコリーニを味わったことがないので比較はできないがミスドのこれまでのチョコと比べるならこれは素晴らしいチョコドーナツである。ピエールマルコリーニがこれによって名前を傷つけるのか高めるのかは知らないがミスドはこの知見を吸収することができれば今後にも期待できるだろう、その期待が実を結んだことはないが。