人の話を聞くのは大事というけれど実際には注意深く聞かなければならない。自分の周りにいる人は自分の味方であることが多いし自分のことを気遣って意見を言うからだ。そのため私は私を嫌ったり仲の悪い人と話す。全てを否定してくるように思うその意見こそ自分の知らない知識や意見の塊なのだ。その中でこそ自分を広げることができる。自分を小さくすることは簡単である。しかし言い訳は疲れたときだけすればいい。
なんとも珍しい見た目のドーナツが来た。はじめに予告でみた大福ドーナツはなんとも奇妙な印象であった。外から見れば白い塊。内容を見るともっちりシュー生地の上にホイップとフルーツソースそして求肥で全体を覆っている。表面の白に透ける黄色や赤が薄っすらと妖艶ですらある。
もっちりはこれまでも多く出してきたミスドであるがこれほどもっちりに寄ったことはないのではないだろうか。その意気込みはこのトッピング方法にもでている。つまり生地の中に入れないスタイルである。さて食べたあと私はどのような評価をするのだろうか。
先ず感じたのはたべにくい。柔らかなもちフィリングは持ったときに不安になる。いやこれがいいとも言える不安感である。実際に持ってみれば特に不安定ということもなく潰してしまうこともない。
一口目にはレモンの味は感じられない。ふわっとした生地ねっとりと伸びるもちフィリングに僅かホイップを感じるのみでむしろこのもっちりとした生地を堪能するための一口である。続いてもう一口もっちりと噛み切るとその瞬間にレモンが広がる。風味の弱い生地を一口目にあじわっているだけに強烈な風味として感じられた。更に進むと次はレモンが馴染み全体としてもちフィリングともっちりシュー生地に包まれたような柔らかなイメージに変わる。
一口目に生地、二口めにレモン、長く楽しめる仕上がりである。とはいえこんな楽しみ方ができるのは玄人のみ。最初から最後まで楽しみたい者にはあずきもちシューがおすすめとなろう。