
エンゼルかカスタードか。魔境ミスドにはこの2つのクリームがある。かつてはチョコクリームもあったが現在ではないと言って差し支えない。他のクリーム類は季節やコラボレーションで登場する単発か期間限定であるので日頃から探検癖がなければ出会うのは運である。
私は幼少期ホイップクリームが苦手であったのでカスタードクリームに傾倒しがちであるがげんざいではショートケーキもエンゼルクリームも美味しく頬張る。いつから大丈夫になったかは定かではないが甘いものが好きでありながらホイップが苦手であるということに体が忖度したのやもしれぬ。かわいい我が体である。
さてミスドにおいてはエンゼルとはいわゆる生クリームのホイップを指し示す。なぜ天使を名乗るようになったのかは定かでないが経費削減のため生クリーム以外の添加成分があったことが理由になったともとれる。現在ミスドでは原材料情報に細かい情報はなく小麦粉についてのみ原産国が示されているのみであるので確かめることはできないだろう。
とはいっても私のような独り身の冒険者にとって体は資本であるが毒以外は栄養でもある。跡は味と値段のバランスが取れれば躊躇する理由にすらならないのである。人の歯やプラスチック片が出てきていないのであれば今後も変わらず食べるだろう。
ともかく天使である。何かあるときは天使にすがって幸運や挽回を願うというのもあっていい。私に関して言えばただ食べすぎてどれでもいいという話ではあるが。カスタードを前に食べていれば次はエンゼルを食べファッションを前に食べれば次はイーストかなどとただローテーションを考えるのである。
代わり映えのなくなってしまった魔境ミスドの冒険のささやかな喜びは自ら探求するこうした細かなことなのだ。
さあボヤキはこの辺にしておこう。
エンゼルクリームは甘みを抑えることになったらしく口の中でまとわりつく油分の力添えをもってしても十分に生地が戦える程になっている。以前は生地はクリームを閉じ込めるためだけのものだったが表面の粉砂糖とイースト生地の食感と味が十分に感じられるだろう。
カスタードは生地との共闘といった佇まいであるがエンゼルは生地との戦いである。どちらがいいかは知らぬがホイップとミスドの生地が共闘することは全体のコストから考えても難しいだろう。是非カスタードとエンゼルを食べ比べてこの共闘とライバル関係を感じてみて欲しい。ただし感じられぬからと言って文句言われても責任は取れないが。
天使が天使であるのならライバルの生地は何であろうか。
それが何であれ冬場にはおかわり自由になっているロイヤルミルクティやコーヒーはエンゼルのもったりとした甘さと重量を支えてくれる良いパートナーである。難しい共はアイスドリンクで油分が押し流せず後々エンゼルが口の中で遊び回ることもあるだろう。
その場のことを考えるのは当たり前であるがその後の過ごす時間を邪魔しないように共も選ぶ必要があるということだろう。










