過去の記憶から遠ざけているものは誰にでもある。トラウマというほどの場合もあればただ嫌いだったり嫌になったというものもあるだろう。果たしてそれらは今でも今の自分にも同じように嫌なものだろうか。自分の選択肢を狭めてしまうほどのものだろうか。
本当に欲しいものは何だったか。思い出す前に決めたのはカリーパイだった。普段甘いドーナツ一つに対峙することの多い私にとってパイは甘さがないので余分なものになりかねない。しかしこの奇跡的な選択は私を幸福に導くことになる。
以前のミスドパイは到底美味しいと言えるようなものはなかった。パイはふにゃふにゃで中身も何かわからないそんなものが並んでいること自体不思議と言えるレベルだったのだ。しかし時代は変わる。
現在ホットドッグやパイに使用されるために導入されているオーブンはパイの食感を非常によく仕上げるのである。また中身をコラボ商品にすることででこれまでのミスドのイメージと関係ないところで勝負できるのだ。
端的に言えば美味い。カレーもカレー風味の何かではなくカレーである。パイはしっかりザクザク楽しめる。以前のイメージのママ遠ざけているのであれば是非一歩前に出て見るタイミングである。
カレーは辛すぎるということもなくスパイシーさを保っている。またもしこれでも辛すぎるのであればここま魔境ミスドである甘いものを取り合わせれば良い。とはいえインドカリーと言っていいかと言われると最近はカレーの幅も広がってよくわからないが古い懐かしいというようなカレーではないことは確かだ。
過去にとらわれているミスド冒険者ほど選ぶべきシリーズがここに来たともう一度伝えておく。