暗号通貨に関して最近集中して調べています。
華やかで怪しい投資やWeb3やNFTの話は、白人の富裕層を中心に盛り上がっている感があります。中国の富裕層はマイニングに関する規制が入ったので少し静か。米国の盛り上がっている層は民主党支持者って感じがしています。
盛り上がりについては、日本も同様ではあるのですが、なんとなく昔のバブルっぽくてちょっと近寄りたくない感じがします。今回はそんなバブルの話ではなく、米国の労働者層などにとっての暗号通貨マイニングのお話です。
ラストベルトのマイニング
上の写真は、Ungovernable Misfits、直訳すると支配不能な不適合者達という物騒なタイトルのサイトの中の記事のひとつです。サイトは若者たちが作っているような感じがします。パンクの影響を受けたサイトのデザインで、アパレルも販売しています。
説明している内容がちょっと過激なのが気になります。
色々面白い事を書いているのですが、気になったところをいくつか抜粋します。
彼らはアメリカのラストベルトにある廃工場(たぶん)にマイニング機器を大量にぶっこんでマイニングしてるそうです。そこに至る考え方がちょっと過激というか、まさにUngovernebleな感じなのですが、政府はこの地域を救ってくれない、産業は衰退した、インフレは進む、なので俺たちは政府に頼らず仮想通貨を採掘して独自の生活圏を作ります的なことを言っているように読み取れます。
大きな工場や倉庫などの建物があり、電気の供給がされていればマイニングは可能ですので、新たな産業という名目で進めることは可能だと思いますし、明るい未来の可能性もあります。
ただ始める動機が、現在の民主党政権への不信から入っていて、なおかつ政府の支配から脱却して云々という、反政府とも捉えられる書き方なのです。
先住民族のマイニング
このサイトの運営者の知り合いらしい人物がツイートしていた内容も衝撃的なものでした。米国の先住民族(アメリカンインディアンだと思われます)の一部では、暗号通貨は大地から生み出された。大地から生み出されたものは私たち先住民族への恵みだということで、マイニングをおこなって得た暗号通貨で生計を立て生活し、その先には、独立して先住民族のコミュニティを再び取り戻そうなんてことが書かれていました。こちらも反政府に繋がりかねない内容です。
この先彼らがどう進んでゆくかはわかりませんし、彼らを取り巻く環境も、マイニング収益の悪化などでどんどん変わってゆくのだとは思います。ここに書かれている扇動的な内容も、もしかすると彼らが書いているのではなく、何らかの政治団体が関与している可能性もあります。ただアメリカ合衆国は、さまざまな民族の集合体であり、資本主義により階級差も発生してしまっている非常に難しい集団であるという事を思い知らさせてくれる内容でした。
お金を生み出すマイニング、よく考えると昔のリアルな金鉱などの鉱山と同じなので、そういう野望を持った人間や集団が集まってくるのでしょうね。ブテリンがThe Mergeを推し進めてマイニングを排除した理由の一つも、ここにあるのかもしれないと思いました。