寒くなってきたら、おでんが恋しくなりますよね!
台湾でもコンビニや夜市などで、「關東煮」もしくは「黑輪」という名前で、日本と同じようなおでんが並んでいます。
「關東煮」は、主に日本の関西圏で「おでん」のことを「関東煮(かんとだき)」と呼ぶ名称が採用されたもので、
「黑輪」は日本語の「おでん」が台湾語で「オレン」へと転化して漢字が充てられたものです。
ですので、「關東煮」や「黑輪」は日本のおでんと近いものがあるのですが…
今回は、こうした「おでん」とはまた違った、けれど、「煮込み料理」としては日本の「おでん」的位置を占めている(と僕が勝手に思っている)台湾の庶民料理について紹介したいと思います!
ちなみに、料理のビジュアル…
あんまり美味しそうじゃないかもしれませんので、先に謝っておきます!すみません!
今回、ご紹介したいのは…
「lu wei(ルーウェイ)」と読みます。
「滷」というのは「煮込む」という意味ですから、まさに「煮込み料理」のことを指します。ネーミングがド直球ですね。
滷味のお店は至るところにあるのですが、僕がご紹介したいのは、台北駅にほど近いところにある「頂好香滷味」というお店です!
このお店はフランチャイズのチェーン店なので、いろんなところにお店があるのですが、台北駅から近いということで分かりやすいので足繁く通っています。
お店の外観は、こんな感じ。
左側が「頂好香滷味」で、右側は「2派克」という有名な揚げ物屋さんです。
お店によってはイートインスペースがあるところもあるのですが、ここはテイクアウト専門店です。
どうやって注文するかというと、まず、カウンターのところに、食材が並んでいるので…
このなかから、食べたい食材を自分で選んでザルに入れていきます。
ザルに入っているのは、キャベツ(この後、一掴みした量が入ります)、ヤングコーン、厚揚げ、水餃子、うずらのゆで卵…
そして、手前に写っている黒い塊が「豬血糕」です!
「血」という漢字が入っていることからイメージできるかもしれませんが、これはもち米に豚の血を混ぜて固めた食材です。
豚の血…と聞くと、それだけで「無理!」ってなる方も多いかもしれませんが、血なまぐさい風味はほとんどしないので、レバーとかが苦手な方も大丈夫じゃないかなと思います。
むしろ、もちもちした食感が美味しく、煮込み料理や鍋の食材になるほか、串に刺して焼いて食べることもあるほど、台湾ではポピュラーな食材のひとつです。
お値段は食材ごとに1つだいたい10元から、高くても30元ぐらい。
この時は全部で90元、日本円で約330円!安い!
で、これを、奥のスープで煮込んでいくのですが…
うん、この雰囲気が苦手な日本の方、少なくありません。
ビジュアル的に、ね?
ちなみに、何で煮込んでいるのかは、僕もよくわかっていません!
漢方ベースのスープらしいということは台湾の友人から聞いたのですが、その友人も細かくは知らないということで^^;
でも、衛生面にしても食材にしても、競争の激しい台湾の外食業界ですから、下手なことをするとすぐに潰れてしまうので、その点では僕自身は心配していません。
(でももちろん、この辺りのことはそれぞれにご判断ください^^;)
すべての食材を程よい大きさにぶった切って、煮込みザルにごちゃ混ぜで投入し、グツグツと煮込んでいきます。
そして、このお店はテイクアウト専門店。
煮込んだものをどうやって持って帰るかというと…
お箸と器と、そしてビニール袋…
(ちなみに、ピンクのシマシマのビニール袋。台湾の夜市でテイクアウトするとだいたいこの袋に入れてくれます。チープで可愛いと評判です)
で、ビニール袋の中身がどうなっているかというと…
そうです…
これにびっくりする方も多いのですが、ほとんどの料理がテイクアウトできる台湾では、麺類、汁物、煮込み料理を持ち帰る時はだいたいこのスタイルです。
環境に配慮してビニール袋の使用が規制されるようになってくると、この辺りはどうなるのかな〜と思いながら、まだまだこのスタイルは日常の光景になっています。
で、これをどうするかというと、ビニール袋の口を絞ったまま、器の中に投入し…
そのまま、ビニール袋を引っ張り上げ…
袋を完全に抜くと、完成です!
すべての食材にしっかりと、漢方ベースのスープがしっかり染み込んでいる様子が伝わりますでしょうか?
スープは意外とクセがなく、いろんな食材の風味が引き立てられていて、食材の数だけいろんな味が楽しめます!
そして、購入してから食べるまでに30分ほどかかったのですが、それでもアツアツ!
ビニール袋での持ち帰りは、食材が冷めにくいのですね(知らんけど^^;)
野菜をたっぷり入れるとヘルシーな感じにもなりますし、夜食にぴったり。
身体も温まって、寒い時期には最適!
ちなみに、しっかり食事として食べたい場合は、もう少し食材を増やして、さらにここにインスタント麺を入れて、こんな感じにすることもできます。
30分かけて持って帰るとスープが完全に麺に吸収されてしまいますが、汁なし麺と思えば絶品です!
ちなみに、奥に写っている鶏の唐揚げは、滷味のお店の隣にあった「2派克」で一緒に購入。
この取り合わせがたまらなく好きなので、出張のたびに必ず一度は食べてしまいます。
だから、出張のたびに必ず太って帰るのですが…^^;
注文方法、ビジュアル、食材、調理過程などなど、いろいろとハードルが高いかもしれませんが、寒い時期にはピッタリの庶民的な料理です。
台湾に行った時に、「夜食食べたいな〜」と思ったら、ぜひチャレンジしてみてください!