開催日:10月5日(土)
講師:小嶋 香統
書記:関上 直人(講師友人)
長崎 販売士協会セミナー
◆講師プロフィール
東方見聞録で有名なイタリアの商人・マルコポーロの再来をイメージしてマルコのニックネームで活動中。
新しいものを取り入れて噛み砕いて一般の人に伝えるエバンジェリスト(伝道師)
現在の主な活動として、ブロックチェーン技術の活用提案やセミナー開催、VRにおける広告ビジネス、インバウンドプロモーション、オンラインサロンの運営などされています。
変化の激しい時代の先陣を切っています。
・詳しい活動内容はコチラ↓
https://peraichi.com/landing_pages/view/marcolab
・仕事のタビジストとして多拠点生活の事でインタビューを受けました
https://share.jp/share-worker/marco/
1.販売で大切な仕組み
セールスファネル:購入してくれるまでのプロセス
一番大切な事は、熱狂的なファンを作る。
5段階の層になっており、下に行くほど人数は少なくなる。
①認知
②比較
③購入
④リピーター
⑤ヘビーユーザー 口コミ(拡散)
例:某いちご農家さん
数年前、小嶋さん宛にTwitterでメッセージがくる
農協さん以外に販路を作りたい、新しい事に取り組みたい。とご依頼いただく。
そこで、Twitterにてある投稿をしていただいた所、1日で「98449人」に閲覧される(広告なし)
投稿内容は、「XEM(仮想通貨)で、いちごの販売をします」
たくさんの人に見られた要因は、NEM(XEM)のコミュニティの方が、情報拡散してくれた事で広がりを見せた。
当時は、まだ目新しい事であった事とコミュニティ活用による情報が広がった事例です。
2.ブロックチェーンとは?
今話題になっているデジタル技術。主な特徴として…
・改ざん体制
・トレーサビリティー
・希少性や唯一性を生み出せる(デジタルなのに)
デジタルなのに、情報の上限を作り出せる事で、希少性などが生まれる。仮想通貨が価格変動する事に関係している。
使用可能な例:食品の原材料、原産地等が明確にわかる。
一番事例が良いのは、デジタルで完結する事。
マンガ・アニメ・音楽
実例:ブロックチェーン技術を使ったカードゲーム
とあるカードの販売価格 70万円で販売された。
カードが強い事もあるが、発行枚数が9枚のみと制限しており運営会社でも追加が不可能。
そのため、価値が上がっている。
高いカードを買う人の多くは、投資で購入している。
カードを販売して誰が儲かるのか?
カードが売れると、運営会社が70万円売上。購入した人の資産となります。
その後、もしカードの価格が上がり500万円になった時に販売したら、430万円プラスになります。
金額が上がる保証はないが、このゲームする人数が増えて使いたい人が増えたら金額が上がっていく可能性はある。
3.スマートコントラクト
プログラムに沿って契約を自動執行する仕組み。
契約する時に信用が必要となるが、それはお金でいうなら、お金を預けられるかどうかになる。大企業や国は信用できるが、小さい企業は信用されない。
ブロックチェーンでは、改ざん不可のため信用される。信用があるため仮想通貨に価値がある要因になっている。
4.ブロックチェーンの仕組み
国際送金の事例にて説明。
例:父からアメリカ在住の娘に100万円を仕送りしたい
お金の流れ:父UFJで100万円送金手続き→手数料5,000円+送金完了されるまで1〜2週間程かかる。
なぜかそうなるのか、銀行側の人件費や為替の変動などで手数料と対応するために期間がかかる。
ブロックチェーン技術を使うと、どうなるか?
お金の流れ:父UFJで100万円送金手続き→マイニングというデータを送るための準備が行われる。この作業はマイニングするPCが世界中にあり、作業が早いPCが対応→送信手数料 数十円〜3千円程度+数日で送金
マイニングの流れ
マイニングするPCが決まると、1つのブロックにお金を送金するハッシュ値(データ生成)が行われる。
このブロックにデータを書き込む際、前のデータ+新しいデータを書き込むため、データの改ざんは難しい。
マイニングする人は、送信手数料を獲得。なので競争形式で対応してもらえる。
過去の1つのブロック情報を書き換えるには、マイニングしているPC全体の51%の承認を得ないといけない。できないではないが、改ざんできてしまうと信用を失われ、収益がなくなるため、ほぼ有り得ない。
(日本円でマイニングはできない。仮想通貨でマイニングを行える)
5.VR VTUBERとは?
VTUBER=バーチャルユーチューバー
YouTuberに変わる、新たなネット上のポジション。
2017年より流行ってきている。有名なキャラとして「キズナアイ」現在約8,000体程いるといわれている。
商品やサービスの広告塔として注目されてきている。
今年度、3回目になるバーチャルマーケットという催しが開催。
大手企業は参入しており、リアルの人間でなくVTUBERが販売した方がモノを売れる時代がくるという予測があり、年々広がりを見せている
近い将来、アパレル商品がバーチャル空間経由で販売する事が技術的にできる状態で、数年中に導入されると思われる。
6.VRの未来
これからバーチャルに触れ合う時間が増えていくと見込まれるが、人の脳はリアリティがあれば、リアルでもバーチャルでも『現実』と判断する。
ここで問題になるのは、デジタルコンテンツがバーチャル空間で本物か偽物かが区別つかない事。
この解決策となるのがブロックチェーン技術。
もし、ブロックチェーン技術を使わないとバーチャル上で物品を買うのは、本物を見分ける方法がなく、不安が強くなり難しい。
改ざんできず、限定数を設定でき本物と証明できる事から、信用があり価値があるので安心して購入できる。
これから使用されそうな事例:不動産の権利証明。建築業界の設計図改ざん不可。著作権として本の内容の改ざん不可。アイデア発起人の証明。
7.ブロックチェーンの使い方・これからの未来
一番後ろにはマイナーがいるが、直接依頼はすごく難しい。
中継として、スマホのアプリ的な存在を使い、マイナーに依頼し対応してもらう。
背景に、すでに大手企業が導入を進めている事がある。
ブロックチェーン技術は、価値を上げるために1番必要なのは「信用」
価値が上がると運営会社だけでなく、ユーザーも儲かる事につながる。
ゲームで例えるなら、ゲームが信用されると運営会社だけでなく、遊んでいるユーザーも儲かる事になるので、みんなが価値をあげようと協力する体制になる。
AI・ビックデータ・IoTの活用をする上で、ブロックチェーン技術の導入は必要なため、どんどん広がる事が予想できる。
しかし、日本はブロックチェーン技術の導入スピードは遅く、法律で縛られて規制が多い。特に金融業界は大手企業以外が仮想通貨を扱えなくなり、優秀な人は海外に出る事が増えそう。
唯一勝負できる業界は、ゲーム業界。日本は優勢なので期待したい業界。
8.質疑応答
Q:ブロックチェーン協会というような所はあるのか?
A:ありますが、複数あり思惑も様々です。
Q:海外で仮想通貨に関する法律はありますか?
A: 海外でもあり様々。日本は規制の面でかなり先行しているが、それ故にやりにくさがある。
Q:ゲーム業界が優勢なのはなぜでしょうか?
A:ゲームの場合は、ゲーム上で作れる通貨を使用する事がポイント。
※仮想通貨・第2種仮想通貨は、カテゴリーとして仮想通貨ので、仮想通貨交換業の資格を必要とすることが多いです。
ゲーム内通貨は仮想通貨や第2種仮想通貨に該当しない為、仮想通貨交換業の資格を必要としないので、優位性を持って事業を行える。
Q:音楽でのブロックチェーンはどのようになっていくのでしょうか?
A:某大手企業がやろうとしているブロックチェーンはプライベートチェーンで行なうため、信用できないです。
ブロックチェーンのカテゴリは3つあります。
パブリックブロックチェーン:誰でもマイニングできる
コンソーシアムチェーン:一部の人がマイニングできる
プライベートチェーン:1社でマイニングする(某大手企業はココ)
Q:ブロックチェーン技術を使用しているデータでもコピーはできてしまう?
A:コピーを受けてしまう可能性はあります。
本物かどうかを見分ける技術なためです。
例:動画データをブロックチェーン技術で刻んでも、動画データを盗まれる可能性はある
Q:ブロックチェーン技術が発達すると人の必要性は減る?
A: デジタル上で完結するものは相性が良いが、今の他の技術レベルでは、フィジカルが関与する、例えば、バイオリンの中古市場や、農業における農薬散布量の入力など、人がデータを入力する必要があるものに関しては、刻んだ後のデータの信憑性を担保するブロックチェーン以前の問題なので、AI、ロボティクス、IoTの更なる発展が待たれる。